ペンスキーが語るル・マン24時間復帰の野望「私たちのチームは目標を必要としている」

2020年6月16日(火)19時14分 AUTOSPORT web

 ロジャー・ペンスキーは、“世界三大レース”のひとつであるル・マン24時間レースに復帰したいという自身の希望を語った。これはフランスを代表する耐久レースでの総合優勝が彼のチームの数少ない目標のひとつであることを示している。


 アメリカのNASCAR、NTTインディカ—・シリーズ、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、そしてオーストラリアのVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーにエントリーを並べる伝説的なモータースポーツチームは、1971年にペンスキー・レーシングが、マーク・ドノヒューとデビッド・ポッブスのためにノースアメリカ・レーシング・チーム(NART)のバナーの下でフェラーリ512Mを走らせて以来、ル・マンに挑んでいない。


 1963年にドライバーとしてレース人生をスタートさせたペンスキーは先週末、チーム・ペンスキーも参加した世界最大級の耐久eレー『ル・マン24時間バーチャル』のなかで行われたアラン・マクニッシュとのインタビューで、自身の野望について語った。


「チームとして、私たちにとって重要なことのひとつは、モータースポーツ界でこれまでに見てきた中で、最高の人々の一員になることだ。(誰もがル・マンで)優勝するチャンスがあるならば、それは確かに私たちの目標となる」


「我々は皆、目標を必要としているんだ。私は幸運にも長年にわたってチームとレースでチャンピオンシップを勝ち取り、素晴らしい勝利を収めることができた」


「欲するものはいつもある。ル・マンは我々のチームにとって、それを意味することのひとつだと思う」


「もちろん、個人的にもね。私たちが達成したい目標だ」


 ペンスキーは、ウェイン・テイラーを含む他の何人かのIMSAチームオーナーたちと同様に、ACOフランス西部自動車クラブとIMSAが取りまとめたLMDhプラットフォームを使ってレースに出場し、総合優勝争いができることを期待している。


 それは早ければ2022年にも実現する可能性があるが、どちらの団体も新型コロナウイルスがもたらした世界的な影響により、新しい規則の導入が遅れる可能性があることを示している。


 北米スポーツカーシリーズにおけるチーム・ペンスキーとアキュラの契約は2020年の終わりまでであると理解されているが、DPiの次世代規定であるLMDhには、かつてペンスキーが走らせ、ALMSアメリカン・ル・マン・シリーズのタイトルを勝ち取った『RSスパイダー』を生んだポルシェを含む複数の自動車メーカーから関心が寄せられている。


「そのルールは現在までに発表されている限りでは、少なくとも私たちが(ル・マンに)戻ったときに競争する機会を与えてくれるかもしれない」とペンスキーは語った。


「もちろん簡単にはいかないだろう。(周りには)経験者が多すぎるからね。それが現在のル・マンの領域なんだ。ドライバーに充分な経験がなければ難しい。信頼性についてでもだ。(勝つためには)準備をしなければならない」


「今日はル・マンで走るのがどれほど難しいかを皆が知ってくれて、とてもうれしく思っているよ」

2008年セブリング12時間を制したペンスキーレーシングのポルシェRSスパイダー


 ペンスキーによれば、週末のル・マン24時間バーチャルにリアルドライバーのみで挑んだのは、彼らに学習としてより多くの経験を積ませることが狙いだったという。


 LMPクラスにエントリーしたチーム・ペンスキーは、ファン・パブロ・モントーヤ、シモン・パジェノー、デイン・キャメロン、リッキー・テイラーというラインアップで仮想ル・マンに挑戦。決勝ではクラス30台中27位でフィニッシュした。


「ふたりのインディ500チャンピオンに加えて、素晴らしい才能を持つIMSAドライバーたちだ。私たちはチームを見ていた。そしてこのラインアップは彼らがやりたかったことだ」


「我々はいつでもクルマを前へ進めたいと思っている。同時に私たちは学んでいると思う」


「今回、このeレースの大会に招待されてうれしかったよ。いつでもル・マンに呼ばれるようにならないと考えているため、参加できたことは私にとっても大変名誉なことだった」

ル・マン24時間バーチャルのLMPクラスを戦ったチーム・ペンスキーのオレカ07・ギブソン
シムレーサー優勢のeレースで、4名のリアルドライバーを起用したチーム・ペンスキーの6号車オレカ07・ギブソン


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