熟睡できないほど悩んだ巨人・グリフィン、有言実行のマウンド…「制球を磨いてきた」

2024年6月16日(日)6時0分 読売新聞

2勝目を挙げたグリフィン(15日)=黒瀬祐生撮影

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 巨人2—0日本ハム(交流戦=15日)——巨人が投手戦を制して3カードぶりの勝ち越し。九回に岡本和の2ランで均衡を破った。グリフィンが3月以来の白星。日本ハム打線は金村の力投に応えられず。

 来日2年目での初完封まで、あと一人。巨人ファンから「決めろ、決めろ」というコールが響く中、グリフィンは内野安打を許した。走者2人を背負ったところで無念の降板。それでも、ベンチへ下がる左腕は、大きな拍手でたたえられ、控え選手に総出で迎えられた。文句なしの快投だった。

 「初球からストライクを取れるよう制球を磨いてきた」と臨んだマウンド。一回が象徴的だった。1番万波、2番松本剛と日本ハムが誇る好打者を3球三振。二ゴロに仕留めた3番水谷への4球目まで、ストライクを10球続けた。走者を出しても崩れず、九回途中まで無四球、5安打無失点に封じた。

 今季は制球に苦しみ、この試合前まで4戦で1勝2敗、防御率5・59。杉内、内海両投手コーチの助言で今回から、上げた右脚を止めるフォームに変えた。左右の打者で使い分けていた立ち位置も、一塁側に固定。「バランスと、右打者への外角直球の精度が良くなった」。新たにスライダーとチェンジアップも織り交ぜる変わり様だった。

 シーズン中に大胆な変更に踏み切れたのは、聞く耳があるからこそ。昨年から、「気付いたことがあれば言ってほしい」と周囲に伝えてきた。だから今回もアドバイスをもらい、別人のような投球につなげることができた。

 6勝5敗で防御率2・75と安定していた昨季と違い、開幕前から不振にあえぎ、一時は熟睡できないほど悩んだグリフィン。あとアウト一つで完封を逃し、「残念だったが、もっと良くなれるということ」。さらなる復調に期待を抱かせ、3月30日以来の白星を手にした。(福井浩介)

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