ウェザーテック・レーシング、ル・マン24時間でIMSA王者バンバーとファントールを起用

2021年6月18日(金)11時51分 AUTOSPORT web

 アール・バンバーとローレンス・ファントールは、8月のル・マン24時間レースでウェザーテック・レーシングのポルシェ911 RSR-19をドライブするクーパー・マクニールのコドライバーとして指名された。


 2019年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTLMクラスチャンピオンであり、昨年のスパ24時間ウイナーでもある2名が、プロトン・コンペティションの技術サポートを受けてLMGTEプロクラスに参戦する79号車ポルシェのドライバーとして今季のル・マンに出場することが17日発表された。


 バンバーとファントールは過去5回、それぞれ異なるクルマで“世界三大レース”のひとつに出場してきたが、今回初めてチームメイトとしてル・マンに挑むことになる。


 バンバーは2015年と2017年に、ポルシェLMPチームのポルシェ919ハイブリッドを駆り2度の総合優勝を経験。ファントールは2018年、ケビン・エストーレとミカエル・クリステンセンとチームを組みポルシェ911 RSRでLMGTEプロクラス優勝を飾っている。


 彼らを迎えるウェザーテック・レーシングのフルタイムドライバーであるマクニールは、今年3月に発表された暫定エントリーリストですでに名前が挙がっていた。


「今年、ル・マンに戻ることができ本当に興奮している!」と語ったバンバー。


「2020年のイベントを逃した後、僕が世界でもっとも好きなトラックのひとつに戻るのが待ちきれないよ」


「また、クーパーとローレンスと一緒にこのイベントに参加できるのも楽しみだ。僕はIMSAでクーパーを何年もフォローしてきたが、今年のセブリング12時間で彼がGTLMで最初の総合優勝を果たしたのを見て、とてもすばらしいと思ったんだ」


「今年のル・マンでも同様のことが達成できることを願っている。ポルシェはル・マンで常に強い存在であり、ポルシェAGがもたらすサポートによって僕たちはレースのための強力なパッケージを手に入れることができると確信している」


 2020年のル・マンでポルシェ911 RSR-19をドライブしたファントールは、パワーステアリングや電気系トラブルの影響を受けた。しかし、今回はポルシェの改良によって楽観的に考えていると付け加えた。


 8月21〜22日に延期された夏のル・マンでは4台のポルシェがGTEプロクラスに参戦する予定だ。ウェザーテック・レーシングはこの内のひとつで、残るはWEC世界耐久選手権を戦う2台のワークスカー、もう1台は先日、ヘイキ・コバライネンとニック・キャシディの起用がアナウンスされたハブオート・レーシングのマシンだ。

ローレンス・ファントールとアール・バンバー 2019年IMSA第12戦プチ・ル・マン(ロード・アトランタ)


■ポルシェのマシン改良で、自信をもってル・マンへ


「アール(・バンバー)とは何年にもわたって一緒にレースをしてきた」と述べたファントール。


「一方、まだクーパー(・マクニール)とはチームを組んだことがないが、彼のレースを見たことがあるし、良いこともたくさん聞いている」


「911 RSR-19については昨シーズン、新車での最初のレースということもあり、いくつかニューマシン特有の小さな問題があった。その2020年から学んだことを踏まえ、今年はとても良いものになることを期待している。今シーズンのWECではこのクルマは本当に力強いものだったからね」


「ル・マンでは何か、本当にいいことができるチャンスがあると思っている。クーパー、アール、プロトン・コンペティションのメンバーと協力してトロフィーを獲得できることを楽しみにしているんだ」


 マクニールは前述のとおり、今年3月のセブリング12時間でマシュー・ジャミネ、マット・キャンベルとチームを組み、IMSA第2戦のGTLMクラスで初勝利を飾った。その後、チームとマクニールはル・マンの準備のため渡欧。ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにもスポット参戦し、2週間前に行われた第3戦ポール・リカールではクラス4位となっている。

2021年のセブリング12時間でGTLMクラス初優勝を飾ったクーパー・マクニール
ウェザーテック・レーシングはプロトン・コンペティションによって運営が行われている。

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