2023年ル・マン『ガレージ56』出場に意欲見せるジミー・ジョンソン。IMSAでは小林可夢偉の維持を望む

2022年6月22日(水)14時5分 AUTOSPORT web

 7度のNASCARカップ王者で、今季チップ・ガナッシ・レーシングから2年目のインディカー・シリーズに参戦しているジミー・ジョンソンは、2023年のル・マン24時間レースへ“ガレージ56”枠の一員として出場することについて、「非常に高い関心を持っている」と述べている。


 ジョンソンは現在、インディカーへのフル参戦と同時に、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権では小林可夢偉らをチームメイトに迎え、長距離耐久戦の“ミシュラン・エンデュランス・カップ”にアクション・エクスプレス・レーシングから、キャデラックDPi-V.Rをドライブし参戦している。


 IMSA主催のZOOMの取材セッションにおいてジョンソンは、ヘンドリック・モータースポーツが2023年のル・マン24時間レースに特別枠“ガレージ56”から出場させるハイブリッドユニット搭載のNASCAR“Next-Gen”車両、シボレー・カマロZL1について、関係者間で最初の打ち合わせがもたれたことを明らかにした。


 100周年大会となる2023年のル・マン24時間は6月10〜11日に開催されることが決定しているが、インディカーはまだ2023年のカレンダーを発表していない。今年のル・マンはロード・アメリカでのインディカーのレースとバッティングしており、またテストデーもデトロイト戦と同じ週末に開催されていた。


「僕はまだ(インディカーの)スケジュールを心待ちにしているし、(インディカー代表の)ジェイ・フライや他の人たちに水面化で働きかけ、スケジュールがどうなるかを理解しようとしている段階だ」とジョンソンは語った。


「僕はル・マンに行きたいんだ。ヘンドリックとアクション・エクスプレス、そしてこのパートナーシップ全体がうまく機能すれば、素晴らしい経験となるだろう」


「また、チームの立場からすれば、どのようなスケジュールが(優先すべき)リストの上位に来るのかを理解することが必要で、それはスケジュールの公表にかかっている」


「僕は彼らと何度か会話ができたことに感謝しているし、そこに(周囲の)関心があることも分かっている」


「たしかに、やりたいのは山々だ。だけど僕らはまだ、最初のドミノが倒されるのを待っているだけなんだ」


 もし日程のバッティングが回避され、ジョンソンのレース出場が実現するならば、それは46歳の彼にとって待望のル・マン・デビュー、ということになる。


「両者の関心は、とても高いと思う」とジョンソンは付け加える。


「スケジュールがまだ出ていないから、これ以上正式な話はできていないんだ」

インディカー2シーズン目の2022年はフル参戦で戦うジミー・ジョンソン


■2023年IMSA GTP参戦は「キャデラックの新型LMDh車両次第」


 ジョンソンは2023年のウェザーテック選手権の計画もまだ確定していないと述べ、キャデラックが新たに投入するLMDh車両『キャデラック・プロジェクトGTPハイパーカー』を使えるかどうかが「間違いなく大きな要素」であることを認めている。


 インディカーの日程と重複したために今季のIMSAセブリング12時間を欠場したジョンソンは、今週ワトキンス・グレンで行われる6時間レースにおいて、アクション・エクスプレス(アリー・キャデラック)の48号車キャデラックDPi-V.Rのシートに復帰し、可夢偉とマイク・ロッケンフェラーとともにステアリングを握る予定だ。


 GMでスポーツカーレースのプロブラム・マネジャーを務めるローラ・ウォントロップ・クラウザーは6月の初め、デイトナとル・マンで行われるふたつの24時間レースにおいて、チップ・ガナッシ・レーシングとアクション・エクスプレス・レーシングのそれぞれ2台のフル参戦車両以外にも、追加のキャデラックLMDhをエントリーさせることが彼女の望みであると語ったが、それはサプライ・チェーンの遅延問題に依存することになるとも述べていた。


 ジョンソンは2023年のIMSAの見通しについて、「それはスケジュールの面と、機会(参戦車両)の面から制約されると思う」と述べている。


「来年はスポーツカーレースで大きな変革がある。どこにチャンスがあるのかを理解するには、まだ事態が落ち着いていないと思う」


「これから1カ月、2カ月もすれば、僕自身や他の何人かにの人たちにとっても、クルマ、シート、チャンスについて、もっと明らかになってくると思う」

2022年6月9日に公開されたキャデラック・プロジェクトGTPハイパーカーのレンダリング


 ジョンソンはもしGMとの契約が成立してIMSAに参戦できることになれば、可夢偉とロッケンフェラーという現在と同じドライバーラインアップを維持したい、とほのめかした。


 だが、可夢偉は今季よりトヨタGAZOO RacingのWECプログラムにおいて新たにチーム代表という役割を担っているため、来季のIMSA参戦は不透明な状態だ。


「アクション・エクスプレスはこれまで、可夢偉のトヨタ内での仕事に支障が出ないよう助けてきたと思うし、我々は数年間、それをやってこれた」とジョンソン。


「もし機会があるのなら、それをうまく解決することができると確信している」


「ロッキー(ロッケンフェラー)のスケジュールはもう少し空いている。彼は可夢偉のようにレースチームを取り仕切っているわけではないからね」


「僕ら全員が一緒にいたいと思っていることは間違いない。それらには裏側、政治的な部分はあるように思うが、僕らはそれを整理していくことができる」


「いずれにせよ、クルマがドライブできる状態にあるかどうかだ。来月あたりにならないと、どんなチャンスがあるのかが分からないと思う」

2022年デイトナ24時間レースに参戦した小林可夢偉、ジミー・ジョンソンら48号車のクルー

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