トレードならヤンキース、オフにFA争奪戦ならドジャース?!米大手メディアが示した大谷の現在地

2023年7月15日(土)7時0分 ココカラネクスト

エンゼルスがプレーオフ進出の可能性を残せば、少なくとも今季中の大谷の移籍はなさそだが…(C)Getty Images

 後半戦開幕前夜の米球界でエンゼルス・大谷翔平の去就を巡って東西2つの名門球団の名前が躍った。ヤンキースとドジャースである。

 スポーツ専門局『ESPN』の看板記者であるバスター・オルニー氏は、今月いっぱいのトレード期限が迫る中、「トレードでの大谷獲得に最も積極的なのはヤンキースだ」と断言した。

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 チームは前半戦を終えて49勝42敗の勝率・538。決して悪い数字ではないのだが、今季のア・リーグ東地区は全5チームが貯金生活で折り返し、ヤンキースは地区4位。最下位のレッドソックスは48勝43敗で、ゲーム差は1しかない。ポストシーズン進出を確たるものとし、2009年以来遠ざかるワールドチャンピオンの座を目指すためにも、投打二刀流の大谷はうってつけの存在だ。

 主砲のアーロン・ジャッジは足首のじん帯断裂で長期離脱中。復帰への道筋は不透明なままだ。多額の契約金を残しながら不振で解雇した外野手のアーロン・ヒックスは、移籍先のオリオールズで復活を遂げる皮肉も。投手陣はオールスターゲームで先発したゲリット・コールに続く2番手が不在だ。6月に完全試合を達成したドミンゴ・ヘルマンも5勝止まりで、防御率4点台。元エースのルイス・セベリーノも1勝、防御率7点台と低迷している。実際に大谷は喉から手が出るほど欲しい人材だろう。

 一方で『ロサンゼルス・タイムズ』紙のホルヘ・カスティーヨ記者は「このオフに待つ大谷争奪戦のフロントランナーはドジャースだろう」という。複数の球団幹部への取材を重ねたところ、多くが「ドジャース有利」との見解を示したようだ。ドジャースは昨オフ、FA市場で大物選手の獲得を見送り、元レッドソックスのJ・D・マルティネスらを獲得した。年齢的にベテランで年俸を抑えながら単年契約にとどめる補強で、総額6億ドル(約828億円)とも言われている大谷獲得に向けて備えていたと多くの関係者が見ている。

 ドジャースは球団スカウトや幹部らが、花巻東時代から密着マーク。スカウティングを重ねてきた。日本ハムからの移籍時にはナ・リーグにDH制がないことが障壁となったが、現在はナ・リーグでもDH制が採用されている。また、エンゼルスと距離的に近く生活基盤を変える必要がないことなどから、ドジャース有利と関係者が判断する要素は数多い。

 米国でも有力なメディアから示された方向性。現状で今夏のトレードでの放出はないとの見方が強いが、一方でチーム再建のためにも若手有望株という見返りが得られるトレード交渉を今からでもオープンにすべきと訴える関係者は多い。

 今夏に電撃トレードがあるならヤンキース、オフにFAとなって争奪戦ならばドジャース有利、という図式か。ストーブリーグにはまだ遠い真夏のオールスターブレークに、全米は早くも大谷の去就の話題でもちきりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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