首位阪神の意外な弱点「代打の切り札」不在がどう響くか

2023年7月20日(木)17時7分 ココカラネクスト

原口の奮起に期待したいが、もう一枚「切り札」を用意しておくのも手だろう(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 貯金11で首位ターンを飾った阪神。コンディション不良で1か月以上も二軍での調整が続いたエースの青柳晃洋は、復帰登板となった7月11日のDeNA戦で7回2失点の好投を見せた。さらには、長期離脱も心配された近本光司はすでに一軍に合流しており、不安材料が着実に無くなってきている。

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 優勝に必要なピースが揃いつつある阪神ではあるが懸念点も少なくない。中でも代打陣が整備されていないことは後半戦の戦いに大きく影響するかもしれない。阪神の代打打率は.162とリーグ最下位。リーグトップの広島(.228)と比較するとその差はかなり大きく、得点数がリーグ最下位の中日(.194)よりも低いという状況は無視できない。

 今現在、阪神の“代打の神様”として起用されている原口文仁は打率.167、代打打率.143と対戦相手の脅威になれていない。佐藤輝明の復帰に伴い、ベンチスタートの機会が増えそうな渡邉諒も代打打率.167。しぶといバッティングが持ち味の糸原健斗も代打打率.154と調子は良くない。

 阪神は外野が熾烈なレギュラー争いをしており、悪くない打撃成績を残している外野手は多い。ただ、前川右京、森下翔太、ミエセスはいずれも代打打率.000と代打では持ち味を発揮できていない。4打席立たせなければ活躍が計算できない選手と言える。

 もちろん、代打打率が良い選手は少なくない。小幡竜平(.333)や島田海吏(.333)は代打での打席数は少ないものの3割台をキープしているが、どちらも守備固めでの出場が多い選手だけに、代打として期待することは難しい。代打打率.400の小野寺暖は打率.391とスタメンでも好成績を記録しており、ノイジーの調子が上がらず、近本が離脱している現在、代打として置いておくにはもったいない。なかなか代打の切り札を固定できないチーム状態と言って良い。

 ヤクルトの川端慎吾のように、優勝するチームには代打の切り札がいる傾向がある。代打の切り札は打席で高いパフォーマンスを発揮するだけでなく、相手ベンチにプレッシャーを与える頼りになる存在だ。代打陣を充実させられるかが阪神の優勝を左右するかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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