「打者としてのオオタニが好きだ」――ジャッジが“ライバル”に示した畏敬の念 ヤ軍の怪物はなぜ「打者・大谷」を愛するのか

2023年7月20日(木)16時0分 ココカラネクスト

昨季に大谷とMVPを争ったジャッジ。このヤンキースの主砲は二刀流戦士に尊敬の言葉を送っている。(C)Getty Images

 文字通り歴史的な強打者をもってしても大谷翔平(エンゼルス)は偉大だ。

 現地7月19日に行なわれたエンゼルス戦を前にヤンキースの主砲アーロン・ジャッジは、複数メディアの取材に対応。31歳のスラッガーは、大谷についての率直な思いを語った。

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 昨シーズンに両雄はアメリカン・リーグのMVPを争った。ファンやメディアが壮大な比較論が展開したなかで、最終的に受賞したのはジャッジだった。リーグ新記録となる62本塁打以外にも、打率.311、長打率.686、OPS1.111と図抜けたスタッツを記録した31歳だけに、大谷が敗れても仕方がないところはあった。

 もっとも、今季はリーグ断トツトップの35ホーマーをマークする大谷がMVPの筆頭候補と見られている。一方のジャッジは6月4日のドジャース戦で右足親指の靭帯を断裂。いまだ戦線からの離脱を余儀なくされており、2年連続受賞の可能性は低くなっている。

 自身がもどかしい日々を送る間に、球界で一大センセーションを巻き起こしている二刀流戦士をジャッジはどう見ているのか。「見ていて本当に楽しい選手だ。対戦相手じゃなければね」と笑みを浮かべたヤンキースの怪物は、次のように褒めちぎっている。

「テレビでオオタニが三振を奪いまくったり、先発登板をした試合でホームランをかっ飛ばす姿を見て、さらにどんなことをしてくれるのかが楽しみなんだ」

 今季の大谷は昨季に61年ぶりに塗り替えられたア・リーグの本塁打記録を凌駕する可能性がある。19日の試合前の時点でジャッジとほぼ同じハイペースなのだ。

 これについてもジャッジは、こう笑顔で話している。

「記録っていうのは破られるためにあるものだ。だから、(大谷の更新は)野球界にとって良いことだよ。なにが起こるかを見てみようじゃないか」

 さらに「成功を祈っている」とも漏らしたジャッジは、投打どちらの大谷が好きかを問われ、「打者としてのオオタニが好きだ。もちろんマウンドに立って投げる投手としての彼も素晴らしいけど、バットを持ったら、左右の両方に150メートルを超えるような特大のホームランが打てて、追い込まれても得点圏で必ずタイムリーが打てるからね。それにあれだけ身体が大きいのにスリーベースの数もメジャートップだ」と強調。同じスラッガーとしての異能ぶりに畏敬の念を示した。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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