「やっぱりスライダーが…」球界屈指のスラッガーも認める今オフFAの目玉 争奪戦必至の「注目左腕」とは

2023年7月21日(金)11時49分 ココカラネクスト

安定したパフォーマンスを発揮している田口(C)CoCoKARAnext

 2日間にわたって行われた今夏の球宴「マイナビオールスターゲーム2023」が終わった。佐々木朗希(ロッテ)、山下舜平大(オリックス)のフレッシュさあふれる快投、サイ・ヤング賞右腕、トレバー・バウアー(DeNA)の「予告球登板」、MVPを獲得した万波中正(日本ハム)の2試合連続弾など今年もシーズンとは違った楽しみをファンに提供した真夏の祭典となった。

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 またシーズンとは違った「球宴仕様」の姿を見せた選手にはヤクルトの守護神、田口麗斗もいる。2日間にわたって染めたというこだわりのレインボーヘアで登場。高校時代を過ごした思い出の地である広島で行われた2戦目の9回から登板し、1イニング無失点に抑えた。

 田口は球宴1戦目となる19日に自身初の国内FA権を取得。これまでの在籍球団に感謝の気持ちを示しつつ、シーズン専念を理由に去就は明らかにしていないが、仮に宣言すれば、各球団争奪戦必至の存在と見られている。

 今季はスコット・マクガフの抜けた穴を埋めるべく、自身で抑えを高津臣吾監督に直訴すると、前半戦は32試合に登板し、1勝2敗21セーブ、防御率1・71と抜群の安定感を誇っている。昨季もセットアッパーとして45試合に登板、防御率1・25とリーグ連覇を果たしたチームの大きな力となっていた。

 田口の投球の凄さに関しては、20日に行われた球宴2戦目のテレビ中継(テレビ朝日系列)にゲスト出演した岡本和真(巨人)も「やっぱりスライダーがめちゃくちゃ本人の武器だと思うんですけど」とした上で「めちゃくちゃ速いし、曲がります」と激賞。これには同じくゲスト出演した牧秀悟(DeNA)も強く同意。球界屈指の4番打者それぞれが田口の決め球、スライダーの威力を高く評価する場面もあった。

 田口といえば、ジム経営や積極的なSNS発信など、様々な顔を持つことでも知られる。何よりプレッシャーのかかる守護神の立場で、1年目から着々と結果を積み上げており、メンタルの強さにもフォーカスが当てられている。

 くしくも今年は多くの球団で守護神受難の年ともなっている。巨人・大勢、阪神・湯浅京己など今春のWBCにも出場した選手らがコンディション不良に悩まされ、現在はファームで調整中。優勝争いをくり広げるDeNAでも最近になって不振から山崎康晃の中継ぎ降格が決まるなど、波乱含みとなっている。

 どの球団も安定した力を発揮するストッパーは求めているとあって、前半戦の快進撃に続き、田口の後半戦パフォーマンスにも水面下で熱く注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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