路面に苦戦の勝田貴元「必要以上に躊躇してしまいました」/2023年WRCエストニア デイ2後コメント

2023年7月22日(土)12時45分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・エストニア』は、7月21日(金)の競技2日目、デイ2から本格的なハイスピード・グラベル(未舗装路)ラリーがスタートした。今大会最長の一日となったこの日は、ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)とラリー・エストニア2連覇中のカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位を争い、僅差でトヨタの“現シリーズチャンピオン”がリードを奪った。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合7番手につけている。そんな“フルデイ”の初日を終えたトヨタ、ヒョンデ、Mスポーツ・フォードの各陣営からドライバーコメントが発表された。


■Mスポーツ・フォードWRT


●オット・タナク(#8 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合11番手


「もちろん順位はそれほど変わっていないが、ラリーのために戦えていないというのなら厄介なことだ」


「一日の始まりの気分は最高ではなかったが、徐々に慣れていって、今はそれほど悪くない。(ファンからの)応援はとても大きい。だからプッシュし続けることができるんだ」


●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合6番手


「このステージではクレストでミスをして、ストレートで完全にブレーキをかけてしまった。それ以外は順調な一日だった。昨年のペースに比べればいい進歩があったし、走行中のフィーリングにも満足している」


※いずれもSS8後の公式インタビューより

ピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア
オット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア


■ヒョンデ・シェル・モビスWRT


●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合2番手


「総合2番手で一日を終えることができて、本当に満足している。欲を言えば首位をキープしたかったけれど、今日の午後はカッレ・ロバンペラが非常に速くなると予想していた。努力を続けたけれど、いくつかのセクションのあちこちで少しずつ負けが込んできた」


「ポジションを落としたかもしれないが、最終的にはわずか3秒差だ。昨年と比べると、走行中のフィーリングははるかによくなっているし、かなり自信もあって、とても楽しんでいるよ。ただし明日は厳しくなるだろう。雨が降らなければ、カッレの方が出走順が有利だしね。自分たちにできることを考えていこう」


●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合3番手


「最初のステージ(SS2)から最後のステージ(SS8)まで、とても安定した一日だった。午前中はハイブリッドの問題があったけれど、あとで僕が原因であることがわかった。ループ全体をブーストなしで走るのは、間違いなく不利だったよ。サービスで問題をリセットする前に、タイムロスを最小限にするために全力を尽くした」


「午後の再走は楽になったが、コンディションはかなりトリッキーだった。とくに午後の最初のふたつのステージではそうだったね。深いわだちや穴があって、ブレーキング中に足を取られてしまった。全体的にはとても楽しい一日だったよ。マシンの挙動はとてもよく、まさに自分の思いどおりにできる。限界までプッシュできるし、限界を超えられるときもあったんだ」


●テーム・スニネン(#3 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手


「今日のフィーリングは素晴らしかった。とても楽しめたし、マシンについてできるだけ早く学ぶことに集中していた。良いペースが出せたと思う。どのステージも気に入ったよ」


「ヒョンデ・シェル・モビス・ワールドラリーチームからトップクラスの競技に戻ることができてとてもうれしい。とくに、これまで大きなサポートをしてくれたダニ・ソルドと一緒に仕事ができて本当にうれしい」


「ここでは控えめにドライブすることは不可能だとわかっていたから、他にやりようがない。だから大きなリスクを避けながら、ハイスピードな部分では慎重になっていた。まだこれからだと思う。ミスをせずに、無事マシンを持ち帰りたいと思う一方で、少しでも進歩できればと願っているんだ」

テーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア
エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア
ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア


■TOYOTA GAZOO Racing WRT


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位


「出走順一番手で走行した午前中のステージは、路面が予想以上に滑りやすく、大きなチャレンジだった。レッキで走った時と比べると、路面はかなり乾いていたように感じた。ミスをしないようにしながらも全力で攻めたし、あれ以上できることはあまりなかったので、いい仕事ができたと思う」


「午後のステージはコンディションが少し良くなり、少なくとも後続の選手たちと同じようなグリップレベルにはなった。ところどころ、わだちを少しならしながら走る必要があったが、少なくともプッシュすることはできたし、一日を終えてそれほど悪くない状況だと思う」


「ティエリーとの差はまだ僅差なので、ふたりとも出走順が良くなる明日どうなるのか、様子を見たいと思う。少なくとも、今日よりはペースが上がることを期待しているよ」


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合4番手


「出走順を考えれば、今朝のスタートは悪くなかったと思うが、クルマに対してベストなフィーリングを感じることはできなかった。バランスに少し苦労し、思うようには走れなかったんだ」


「そのため、ミッドデイサービスではセットアップを少し改善する必要があった。その結果、午後はだいぶ良くなったよ。残念ながら、午後のループの3本目のステージでタイムを大きく落としてしまったけど、それを除けばクルマのフィーリングはかなり改善されたので、明日はより良い状態で戦うことができると思う」


●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合7番手


「非常に長く、タフな一日でした。午前中は少し苦労し、クルマのフィーリングもあまり良くありませんでした。そして午後の再走ステージでは、路面コンディションがさらに荒れていました。チームはクルマを改善しようと頑張っていい仕事をしてくれましたが、それでも自分としてはまだ難しいと感じていました」


「ハイスピードなセクションはとくに問題なかったのですが、非常にテクニカルなセクションや、わだちが深く掘れてリスクが高くなってくると、必要以上に躊躇してしまいました。明日は4本のステージをそれぞれ2回走るので、少しずつ自信をつけていき、クルマのポテンシャルをもっと発揮できるように頑張りたいと思います」

エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア
カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第8戦ラリー・エストニア

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