Cars Tokai Dream28 スーパーGT第4戦SUGO 予選レポート

2017年7月23日(日)12時13分 AUTOSPORT web

スーパーGT 2017 第 4戦 SUGO GT 3000km レース 公式予選レポート


 7月22日(土)、スーパーGT 2017 第4戦 SUGO GT 300KM RACEが開催されました。その舞台となるのはアップダウンが激しくツイスティなコーナリングサーキットである『スポーツランドSUGO』。LOTUS SGT EVORA が得意とするテクニカルコースで、今回もCars Tokai Dream28は、加藤寛規/高橋一穂選手とともに300kmのレースを闘います。


■公式練習走行


 9:00から始まった公式練習走行では、まず加藤選手がEVORAのステアリングを握りました。


 ここで確認すべき内容は、第3戦までチームを悩ませて来たエンジンにおける中間加速の回復と、若干のオーバーステア傾向がみられたマシンバランスでした。チームは第4戦が始まるまでの約2カ月を使って、この不具合に対策してきたのです。


 これ以外にもタイヤの選定やセッティングの煮詰めなど、さまざまなメニューを同時に進めながら加藤選手は、14周目に1分20秒637をマーク。タイム的にはまだまだ伸びしろを残しながらも、EVORAのコンディションがまずまずであることを確認。これを踏まえてチームは、残りの時間を高橋選手に託しました。


 このバトンを受け継いだ高橋選手は、計測ラップにスピンを喫しマシンのリヤをヒットしたものの、チームはこれに素早く対応し、ふたたび高橋選手をコースへと送り出しました。そして約20周に渡る周回をこなし、公式練習走行を終えました。


 結局タイムは序盤に加藤選手が記録した1分20秒637がベストとなり、GT300クラスでは22番手となりました。しかしこれを上回るタイムが出せる感触がチームとドライバーにはあり、予選への期待は大いに高まりました。


■公式予選1回目(Q1)


 14:10から始まった第一回目の予選(Q1)は、開始直前に振り出した小雨の影響で『ウエット宣言』が出されました。


 しかしコース上は未だドライコンディションを保っており、各車スリックタイヤを履いてコースインしました。


 Q1ドライバーを務めた加藤選手は、まだまだタイヤの暖まりきらない計測2周目から1分20秒232を出し、コントロールタワーを過ぎたEVORAの順位はいきなりトップに。各車がアタックラップに入ってもその順位はトップ3に留まり、非常に快調な滑り出しをみせました。


 しかし計測3周目となった第3コーナーで、予想だにしないアクシデントがEVORAを襲いました。下り勾配の3コーナーをアプローチしたところで、EVORAはその軌跡をアウト側へと膨らませながらコースアウト。マシンはそのまま、グラベルベッドへと突入してしまったのです。


 原因はドライバーのミスではなく、EVORAのメイン電源が突然シャットダウンによるものでした。これによってエンジンは止まり、パワーステアリングのアシストもなくなり、EVORAは操作不能に陥ってしまったのです。


 さらにグラベルで停止したEVORAはすぐに走り出すことができなかったため、オフィシャルはこの状況を危険と判断。その後EVORAは自力でピットへと戻ることができたのですが、残念ながら赤旗による予選中断の原因を作ったEVORAには、その後の走行は許されませんでした。


 しかしEVORAと、ドライバーである加藤選手が無傷だったことは、チームにとって何よりも大きな幸運です。明日は27番手からの追い上げとなりますが、チームはひとつでもその順位を上げてゴールを目指しますので、変わらぬ応援のほど、よろしくお願い致します!


チーフエンジニア:渡邊信太郎


「第3戦のあとに行われた公式テストでのクラッシュが、予想以上にダメージが大きかったので、今回マシンがきちんと走ることを確認する必要がありました。しかしまず公式練習走行でライバルともそん色ないセクタータイムが出て、ファクトリーで行った対策が機能していることを確認できホッとしました」


「そして予選では、いつもよりも速い段階からタイムが出ていたため、アタックラップには期待が持てたのですが……とても残念な結果になってしまいました。トラブルの原因となったのはメイン電源を遮断するスイッチ系統で、スイッチそのものの内部が破損したために、これが発生してしましました」


「明日は苦しい闘いになるとは思いますが、最後までがんばりますので応援よろしくお願いします!」


ドライバー:加藤寛規選手


「予選はアタックに入った途端に、電源が落ちるトラブルに見舞われてしまいました。電源が落ちたステアリングはパワーアシストがいきなり効かなくなるため、これを保持する手首が少し痛かったです。けれど、なんとかぶつけずに止まれ、コース脇にマシンを停めることができたので良かったです」


ドライバー:高橋一穂選手


「公式練習走行ではマシンをヒットさせてしまいましたが、チームが素早く対処してくれて助かりました。マシン的にはストレート加速も取り戻せたし、加藤選手も予選を走りきることができれば、かなり良いところへいけたと思います」


「あとはいかに自分がEVORAにアジャストできるか。まだしっくり来ないところはあるのですが、明日はこれを少しでも改善してレースに臨めればと思います」


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