「イノウエには最大の敬意を払う」米記者からも意見続々! PFP論争でクロフォードを推す声絶えず「歴史に残る勝利だ」

2023年7月31日(月)7時0分 ココカラネクスト

驚異的な強さでスペンスJr.を圧倒したクロフォード。井上の名も出るPFPランクでも1位に推す声は根強い。(C)Getty Images

 図抜けたパフォーマンスで世界を沸かせた。現地7月29日に米ネバダ州ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われたボクシングの世界ウェルター級4団体王座統一戦で、3団体統一王者エロール・スペンスJr.(米国)を9回TKO勝ちで打ち破ったテレンス・クロフォード(米国)のそれだ。

 戦前の下馬評は大半のメディアが五分五分だった。がしかし、スペンスJr.と対峙したクロフォードは序盤から反撃を一切させない衝撃のワンサイドマッチを展開。2回に強烈なワンツー、7回に右アッパーでそれぞれダウンをもぎ取ると、9回に強い右フックからの猛ラッシュを展開。たまらずレフェリーがストップをかけ、試合終了のゴングが鳴った。

【動画】スペンスが沈んだ猛ラッシュ クロフォードの圧倒的なパフォーマンスをチェック

 堂々の快勝。必然的に世界中で噴出したのが、パウンド・フォー・パウンド(PFP)に関する議論だ。今月25日にスティーブン・フルトン(米国)を8回TKOで下し、4階級制覇を達成した井上尚弥(大橋)とどちらが1位になるか。その論争は、戦前から海外メディアを中心に沸き起こっていた。

 ただ、現時点ではアメリカ・メディアを中心にクロフォードを推す声が高まっている。試合後の会見で当人が「俺がナンバーワンだ」と断言したように、スペンスJr.という世界屈指のトップランカーに圧勝した影響は計り知れない。

 鵜の目鷹の目の米記者たちも40戦無敗とした35歳を推挙する。米紙『New York Post』などに寄稿しているブライアン・フォンセカ記者は「ナオヤ・イノウエには巨大な敬意を払う」と前置きしたうえで、「だが、テレンス・クロフォードが今週最高のパフォーマンスをした。今まで見てきたどのスポーツの中でも、ビッグマッチにおける最大級の圧倒劇だった」と母国の偉才を称えた。

 また、アメリカ人ジャーナリストのケビン・イオール氏は、米版『Yahoo!』に掲載したこのスペンスJr.戦を「時代を超えた戦いだった」と絶賛。そのうえでPFP論争に対する自らの意見を論じた。

「イノウエは異次元のスピードとパワーの恐ろしいコンビネーションでフルトンを8ラウンドで終わらせた。日本人の凄みはクロフォードにおそらく刺激を与えた。彼は自分とスペンスとの対決で何が起ころうと、イノウエこそがパウンド・フォー・パウンドのNo.1ファイターだと多くの人が言っていることを知ったのだろう。この日のクロフォードは、あらゆる局面でスペンスを圧倒し、歴史に残る勝利を挙げ、殿堂入りの切符を手にした」

 クロフォードと井上のどちらが上かという議論は、しばらく議論は尽きないだろう。ただ、世界が熱視線を送る大一番で魅せた両雄の異能ぶりは、凄まじいものだった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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