EXILE CUP 2023九州大会2はALEGRIAが優勝。EXILE ÜSA、地元出身シンガーLeolaが駆けつけ激励

　今年で11回目を迎える小学4年生〜6年生のフットサル大会「EXILE CUP 2023」九州大会2が7月16日（日）、熊本県の益城町総合運動公園陸上競技場で開催された。LDH JAPANが2010年より社会貢献活動の一環としてスタートした「EXILE CUP」はコロナ禍の影響で中断していたが、今年4年ぶりに開催。9地区10会場で予選大会を行い、各予選大会で優勝した計10チームが愛媛県今治市で行われる決勝大会に進出する。九州大会2には全52チームが参加し、全国大会への切符を懸けて熱戦を展開。福岡県のALEGRIAが優勝し、決勝大会進出を決めた。

　会場にはEXILE ÜSAさん、開催地である益城町出身のシンガーソングライターLeolaさんが訪れ、大会を盛り上げた。開会式ではEXILEの楽曲「VICTORY」を採用したウォーミングアップダンス「クラッキ！ダンス」を出場選手全員で踊り、会場は和やかなムードに包まれた。ÜSAさんが「自分を信じて、仲間を信じて。今日の大会で、ひとつでも自分の良いプレーを出せるように頑張ってください」と笑顔で激励すると、Leolaさんは「たくさん練習してきた成果を発揮してくださいね。暑いので水分補給も忘れずに」と呼びかけ、自ら給水ブースで選手や保護者たちにスポーツドリンクを手渡した。



　予選リーグでは、A〜Mブロック（各4チーム）が総当たり形式で、6コートに分かれて激闘を繰り広げた。普段は8人制のサッカーで戦うチームが多く、開始当初はフットサル独自のルールに戸惑う姿も見られたが、すぐに要領をつかんだようだ。スピード感のあるゲーム展開、日頃の練習の成果を発揮した好プレーが続出し、コートの外からも大きな声援が飛ぶ。ÜSAさん、Leolaさんも真剣な瞳でコートを見守った。

　決勝トーナメントに駒を進めたのは予選ブロック1位通過の13チームと、各ブロック2位通過で得失点上位の3チーム。合計16チームがトーナメント戦を繰り広げ、ベスト4には地元・熊本県のエンフレンテ熊本U-12、DELSOUL FC（長崎県）、ちとせFC、ALEGRIA（ともに福岡県）が進出。僅差の戦いを制して、ちとせFC、ALEGRIAの福岡県勢が決勝進出を決めた。



　決勝戦の幕開けは、ちとせFCの強烈なミドルシュート。惜しくも外れたが、その後も巧みな個人技を生かした猛攻が続く。対するALEGRIAも、キャプテンの市原啓葵くんを中心とした固い守り、一瞬の隙をつくカウンターで応戦し、0−0で前半を折り返した。後半に入っても緊迫した展開が続き、互いの応援陣営では祈るようなポーズで見守る保護者の姿も。後半も両者一歩も譲らないまま無得点で終了し、延長戦に突入した。

　試合を大きく動かしたのは、ALEGRIA山本想くんが決めた貴重な1点。勢いに乗るALEGRIAと、逆転を狙うちとせFCの戦いはさらに激しさを増し、ボルテージは最高潮に達した。「落ち着いていこう！」「まだまだ！」と声を掛け合うちとせFCが全員で攻め上がるも、ALEGRIA髙浪蒼空くんが追加点を叩き込み、ハイレベルな熱戦は幕を閉じた。



　ALEGRIAは福岡県を拠点に活動する「ALEGRIA Football School」を母体とするチーム。今回は交代メンバーなしの5人で挑み、見事に優勝を勝ち取った。試合前、選手に「何も言うことはない。楽しんでおいで」と穏やかに声をかけていた冨永祐久サブコーチに話を聞くと「普段の練習から自分たちで考え、選択するように促しています。個々の技術向上も大切ですが、皆で攻めて皆で勝つのがウチのスタイル。今日は大一番でいつも以上に良く走れていましたし、チーム全体の戦術がうまく機能していたと思います」と勝利を喜んだ。

　優勝したALEGRIAは、9月17日（日）に愛媛県今治市の「今治里山スタジアム/ありがとうサービス.夢スタジアム」で行われる全国大会へ出場する。

　益城町出身のLeolaさんは「自分の生まれ育った街で大会が開催できたことを、とてもうれしく思います。選手の皆さんはもちろん、コーチも、保護者の方も、サポートしてくださるボランティアスタッフの方も、皆のサッカーが好き！という気持ちが伝わってきて素敵ですよね」ととびきりの笑顔で語り、ÜSAさんも「最後の一秒まで諦めない姿にグッと来ましたし、感動しました。決勝大会もぜひ頑張ってほしいですね」とうなずいた。青空の下、選手たちの躍動する姿が、熊本に熱い夏の訪れを感じさせた。

文＝井関 麻子　写真＝首藤 栄作