DeNA失速の要因 球団OBから指摘された『危機管理と打順問題』とは

2023年8月1日(火)7時0分 ココカラネクスト

選手起用も注目を集める三浦監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 一時は首位争いをくり広げていたDeNAが苦しんでいる。

 7月30日に行われたヤクルト戦(神宮球場)に4−7と敗れ、2連敗、4位・巨人に0・5差に迫られた。

 先発の左腕、石田健大は初回、4回に2失点ずつと要所で粘れず。それでも2点を追う3回には中堅を守る桑原将志が相手主砲、村上宗隆の長打性の当たりをスーパーキャッチするシーンや打線も4回に楠本泰史の2号ソロで1点差に迫り、4点を追う展開となった6回にも佐野恵太の犠飛などで再び1点差に迫るなど食い下がる。

【動画】30日の試合、3回に村上の安打性の当たりを中堅を守る桑原がスーパーキャッチした場面

 しかし8回に登板した伊勢大夢が誤算だった。相手主砲、村上宗隆に19号ソロを浴び、ホセ・オスナにも適時二塁打を浴びるなど、再び突き放された。

 一時は阪神と首位争いをくり広げたチームも7月は8勝13敗1分けと苦しい戦いを強いられている。DeNAの失速ぶりには球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた高木豊氏は29日に更新した自身のユーチューブチャンネルの中でDeNAの戦いぶりについて言及している。

 7月の各球団の指揮官の戦いぶりを振り返る企画の中で現在のDeNAに関しては「首位に立ってた時期もあったし、首位争いをしていた時期も長かった」とした上で、失速の原因に関しては「選手が疲れちゃった」と緊張感ある試合が長く続いたこともあり、選手の勤続疲労を指摘した。

 「そういう経験をしている選手が少ないから」と経験不足もあり、優勝に向かうチームの選手起用、戦い方に少し不安があったとする。

 具体的には開幕直後は打ちまくりプロ10年目でブレイクの兆しを見せた関根大気にもやや疲れが見え始めているとし、「ここら辺は危機管理としてこういう時期は必ずくるわけだから、誰かを入れて(関根を)休ませておくとか」と首脳陣の考えでリフレッシュ期間を取っても良かったとした。

 選手のコンディションを管理し、いかに最適の状態で起用するかは各指揮官も頭を悩ませるポイントでもある。「1年間の(選手の)スタミナを考え違いした可能性がある」と三浦大輔監督が描いていた年間通してのゲームプランにやや狂いが生じているとした。

 また今後の戦いに関しても高木氏は打順に目を向けた。最近では3番に首位打者の宮崎敏郎を置き、4番・牧秀悟、5番・佐野の形を取っている。この打順に関して「俺の理想からいえば、牧の後ろに宮崎がいてくれたほうが牧もいいと思う」と持論を語る場面もあった。

 「佐野もいいバッター」と前置きしながら、理由としては「佐野と宮崎をくらべたら宮崎のほうが勝負強い」とポイントゲッターの宮崎の存在感を認めた上で、また4番の後ろに勝負強い打者を置くことで、4番の牧と勝負せざるをえない場面も増え、必然的に得点力が上がることにも着目してみせた。

 一方チームも7月終盤にきて、内野のユーティリティプレーヤーの西浦直亨をヤクルトから交換トレードで獲得するなど勝負どころを見据え、打つべき手は打ってきている。

 昨年は8月に8連勝を含む18勝6敗と怒涛の快進撃を果たした。昨年のような戦いぶりが再現できれば、再び上昇気流をつかめる。悲願の25年ぶりの優勝に向け、8月の戦いも注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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