ル・マン覇者マイク・ロッケンフェラーもNASCAR電撃参戦。今週末のIMS以降2戦に出場へ

2023年8月10日(木)13時55分 AUTOSPORT web

 伝統のル・マン24時間耐久レースでは2度の総合優勝を誇り、今季は北米の盟主ヘンドリック・モータースポーツ(HMS)とともに特別枠『ガレージ56』のプログラムに参加していたマイク・ロッケンフェラーが、ノア・グラグソンの無期限出場停止処分継続を受け、レガシー・モーター・クラブによる代打起用を受諾。今週末8月11〜13日にインディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)のロードコースで開催されるNASCARカップシリーズ第24戦『ベライゾン200・アット・ザ・ブリックヤード』と、翌週のワトキンス・グレンに電撃参戦することがアナウンスされた。


 言わずと知れたF1王者、キミ・ライコネンジェンソン・バトンらと同じく、昨季2022年のカップシリーズにもスパイアー・モータースポーツからゲスト参戦。ワトキンス・グレンとシャーロット“ローバル”の2戦を経験したロッケンフェラーは、並行してHMSのビッグプロジェクトに参画し、ル・マンへの挑戦を掲げた『シボレー・カマロZL1 ガレージ56テストカー』の渡航前開発テストと仕上げを担当した。


 今回、IMSのロードコースでストックカーを走らせるのは初になるが、サルテ・サーキットの闇夜を含む24時間の走行マイレージにより、導入2年目を迎えた“Next-Gen”モデルの習熟はレギュラー勢に劣らぬ実績を誇る。


「IMSAでジミー(・ジョンソン)と2年間レースをし、今回のガレージ56プログラムでも一緒に過ごした後、僕らはチームメイトであるだけでなく今では素晴らしい友人になった」と語ったロッケンフェラー。


「NASCARカップシリーズで彼が共同所有者として名を連ねるレガシーM.C.と、彼のためにレースをすることができ本当に光栄だ。ただ僕はIMSでレースをしたことがないから、今週末も大きな挑戦になるだろうね」


 それでもロッケンフェラーは「ふたたびカップのクルマに乗ることを夢見ていた」と、今回の挑戦にも前向きな姿勢を見せる。


「この機会が与えられたことに感謝している。チーム一丸となってインディで素晴らしいレースができるよう、わずかな短い期間でも全力を尽くすつもりさ」

ジェンソン・バトン、ジミー・ジョンソンとともに、今季『Garage 56』のプログラムでル・マンに参戦したマイク・ロッケンフェラー
そのロッケンフェラーは『シボレー・カマロZL1 Garage 56テストカー』の渡航前開発テストと仕上げを担当した


■「これ以上の人選は考えられない」と自信を見せるJJ


 既報のとおり、今季レガシーM.C.の42号車をドライブしてきたノア・グラグソンは、ミシガンでの第23戦『ファイヤーキーパーズ・カジノ400』を前にSNS上で不謹慎な“ミーム(ネット上でのスラング文化や人権侵害などの情報拡散)”に賛同した点が問題となり、チームから出場停止処分を受けたことで、先週はジョシュ・ベリーが起用されていた。


 そのシートを獲得した2013年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権チャンピオン対し、カップ“7冠”のレジェンドも「この起用は最適解だ」と自信を見せる。


「ロッキー(ロッケンフェラーの愛称)と僕はチームメイトとして、今季までガレージ56プログラムの開発で素晴らしい協力体制を築いてきた」と続けた“JJ”ことジミー・ジョンソン。「この厳しい状況下で、当クラブを支援するのにこれ以上の人選は考えられない」


「ここからの連続したロードコースイベントにて、ロッキーの卓越した専門知識を引き出すため、彼にとって技術面で素晴らしいものとなるよう全力のバックアップ体制を約束する。ロッキーは非常に知識が豊富で才能があり、可能な限り最高の結果をもたらしてくれることを、僕はすでに知っているからね」


 これにより、ロッケンフェラーはIMSでの第24戦に出場する豪華ゲスト陣の一角に名を連ねることとなり、自身カップ2戦目を迎えるRSCレプコ・スーパーカー・チャンピオンシップ3冠王者の“SVG”ことシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(トラックハウス・レーシングチーム/シボレー・カマロ)も、ひと足先に今季衝撃のデビューウインを飾ったシカゴ市街地の歓喜を再現するべく意気込む。


 また、オーストラリアの同シリーズで自身初のタイトル戦線に加わるブロディ・コステッキ(リチャード・チルドレス・レーシング/シボレー・カマロ)は、今季よりRCRのエースに就任したカイル・ブッシュの強力なバックアップを得て「自身のルーツ」とも語るストックカー戦へのカムバックを決め、そのシカゴ戦ではチームにも帯同し、幾度か渡米してシミュレーター作業などに励んできた注目の小林可夢偉も初参戦。ロッケンフェラー同様のル・マン覇者は、トヨタ陣営23XIレーシングの67号車『Toyota Genuine Parts Camry TRD』でカップ初参戦の日を迎える。

「ふたたびカップのクルマに乗ることを夢見ていた」と、今回の挑戦にも前向きな姿勢を見せる
「これ以上の人選は考えられない」とジミー・ジョンソン(中央)。いつかカップの現場でもジェンソン含む3人が対峙する日も来そうだ

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