MotoGPオーストリアGP:ドヴィツィオーゾ「右側に残っていたグリップ」で決めた最後のオーバーテイク

8月13日(火)6時0分 AUTOSPORT web

 MotoGP第11戦オーストリアGPの決勝レースはアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)とマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)の一騎打ちとなった。制したドヴィツィオーゾは開幕戦カタールGP以来の2019年シーズン2勝目。ドヴィツィオーゾの勝利を決定づけたのはタイヤのグリップだった。


 オーストリアGPの決勝レースで、ドヴィツィオーゾが選んだタイヤはフロントにミディアム、リヤにソフト。対してマルケスはフロント、リヤともにミディアムだった。このリヤタイヤの選択が勝負を分けた。


 レースでは序盤からドヴィツィオーゾとマルケスが火花を散らした。オープニングラップの3コーナーでは並んで飛び込み、ふたりそろってラインを外してポジションを落とす。ポジションを回復してからは、中盤にはマルケスがドヴィツィオーゾに先行するが、終盤にはドヴィツィオーゾがトップに立ち、お互いに勝負を仕掛け合った。


 ドヴィツィオーゾは何度もストレートで加速してマルケスに並び、先行してコーナーに飛び込んだ。チャンピオンシップのトップと2番手の意地がまさに激突するかのような激しい戦いだ。そんななか、ドヴィツィオーゾが最後の勝負を懸けたのは最終コーナーだった。


 マルケスが先行して迎えた最終ラップの最終セクター。テール・トゥ・ノーズで追うドヴィツィオーゾは9コーナーの立ち上がりでややラインをずらすとマルケスの内側に位置取り、最終コーナーでマルケスのインに入った。


 内側にラインを取った分、立ち上がりでややはらむドヴィツィオーゾ。しかしドヴィツィオーゾはそのまま先頭で加速していき、トップでフィニッシュラインに飛び込んだ。

勝負を決めたのは最終コーナー。ドヴィツィオーゾがマルケスのインをさした
勝負を決めたのは最終コーナー。ドヴィツィオーゾがマルケスのインをさした


 このオーバーテイクを可能にしたのは、タイヤのグリップ差だった。ドヴィツィオーゾは「レース終盤、僕はタイヤの右側にグリップが残っていた。これで最終コーナーでのオーバーテイクができたんだ」と語っている。最終コーナーはまさに右コーナーだった。ドヴィツィオーゾは自分が持つ残りの武器から、勝負を仕掛ける場所を把握していた。


「終盤には、マルケスのタイヤの方が消耗していると思った。だからマルケスにぴたりとつけて、あの最終コーナーでのオーバーテイクにトライしたんだ」


 ドヴィツィオーゾは、序盤からマルケス攻めるマルケスに追随できたとも語る。マルケスはトップに立ったあと、ドヴィツィオーゾを引き離すことができなかった。


「僕の戦略は、オープニングラップから積極的に攻めることだった。けれど、マルケスはもっと攻めていたよ。マルケスは自分のリズムを築こうとしていたけれど、僕はそれに反応できた」


「本当に今日の勝利がうれしい。僕にとってとても重要な優勝だ」と喜びを語ったドヴィツィオーゾ。2勝目の歓喜を噛みしめた。


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