MotoGP:走行中のダッシュボードに新たなメッセージを配信。装備の問題とライダーの行為に関する警告

2021年8月15日(日)16時50分 AUTOSPORT web

 IRTA(国際ロードレーシングチーム連盟)に所属するレースディレクターのマイク・ウェブは、ロードレース世界選手権MotoGPで、ダッシュボードを通じて走行中のライダーに伝える新たなメッセージを第11戦オーストリアGPから導入することを説明した。


 現在、MotoGPではレースディレクションとチームが走行中のライダーに直接コミュニケーションを図るツールとして、マシンのダッシュボードに複数のメッセージを送信、管理することができる。


 そのメッセージに第11戦オーストリアGPからは、レースディレクションがライダーの装備(ツナギ、ブーツ、グローブ、ヘルメット)の問題を伝えるメッセージとFIM MotoGPスチュワードからライダーの行動に関する警告メッセージが追加されることになった。


 レースディレクターのマイク・ウェッブは、新たに導入されるふたつのダッシュボードメッセージについて説明した。

レーシングスーツ全開で走行するファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2021年MotoGP第7戦カタルーニャGP


■マイク・ウェブ(レースディレクター)
「長年にわたり、レースディレクションは走行中のライダーのマシンにメッセージを送るためのダッシュボードメッセージを利用でき、フラッグやペナルティに関する警告などの情報を送ってきた。時々、さらに多くのシグナルを送信するが、最近、いくつかの問題が発生した」


「そのうちのひとつは、カタルーニャGPでこれまでになかったことで、ライダーの装備であるツナギが正常に機能せず、ライダに対して修正を指示する必要があった。バイクの技術的な問題や失格などに対するシグナルがあるが、適切なシグナルがなく、このインシデント後、機械的な故障とは異なるため、ライダーの装備に関する特定のシグナルが必要であると判断した」


「バイクからオイルや水が漏れた場合、すぐにトラックから離れることが重要となる。ライダーの装備に問題が発生した場合は状況が異なり、即時の問題ではない。そのため、修正が必要な場合は、ダッシュボードに新しい信号『equipment(装備)』を表示する」


「その意味は既にライダーとチームに説明済みで、装備に問題があり、即時に修正する必要があるということだ。修正のためにピットに入ることができると良く、トラック上で自分で修正することもできる。直ちに修正する必要があることから、ライダーの装備に関して新しいメッセージを準備した」


「もうひとつのアップデートは、ライダーの行動に関するFIM MotoGPスチュワードからのリクエストだ。ライダーが我々が好まない行為をする場合があるが、それがボーダーラインであり、誤審やミスである可能性がる。ただし、その行為が繰り返され、それがどちらでもない場合はペナルティが科される」


「そのために、スチュワードは『そのような行為をしないように。我々は監視しており、もう一度行うとペナルティが発生する』と警告のシグナルを求めた。だから、ライダーの行動に関する『warning(警告)』と呼ばれる新しいシグナルを設けました」


「警告は、ライダーに対して『あなたのやっていることは、好ましくない。これ以上続けるとペナルティが科せられる可能性がある」というものだ。これらはレースディレクションとライダー間のコミュニケーションを改善するための新しいふたつのメッセージだ」


「(なぜ第11戦オーストリアGPから導入されるかは)ダッシュボードのメッセージを準備するには多少の時間を費やすからだ。ダッシュボードとバイクメーカーは、メッセージを送信するためにシステムとタイムキーピングを調整する必要があり、全員が準備を整えなければいけなくて時間がかかる。メッセージの導入には同意しており、今は技術面の変更を進め、オーストリアGPから利用可能となる」

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