水野涼、あと一歩届かず。中須賀がマッチレース制し3勝目上げる/全日本ロード第5戦もてぎ決勝

2019年8月18日(日)15時4分 AUTOSPORT web

 全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは8月18日、ツインリンクもてぎで第5戦の決勝レースが行われ、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が優勝した。水野は2位で終えJSB1000初表彰台を獲得。負傷かかえるランキングトップの高橋巧(Team HRC)は3位で終えた。


 全日本ロード第5戦もてぎは、全日本スーパーフォーミュラ選手権との共催となる2&4レースとして行われる。決勝前にはスーパーフォーミュラのフリー走行が行われため、4輪のラバーが乗るなどして、午前中のフリー走行とは路面コンディションが大きく変わっていく。また、真夏の開催ということもあり、路面温度の変化も走りに大きく影響するため、コンディション変化にいかに対応できるかがレースのカギを握る。


 前日に行われた予選は高橋がポールポジションを獲得。高橋は、レースウイーク前に行ったプライベートテストで転倒を喫し、右足の腓骨を骨折。負傷をかかえるなかでもライバルを抑えてグリッドの先頭を確保した。2番手は中須賀、3番手は水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)というフロントロウとなった。


 9時20分から20分間行われたフリー走行では高橋が1分49秒114をマークしトップ。2番手は0.05秒差の1分49秒164を記録した中須賀、3番手は1分49秒376で水野が続いた。


 決勝レースは23周の争い。ツインリンクもてぎは快晴、手元の計測で気温34度、路面温度48度のドライコンディションで12時10分から戦いの火ぶたが切られた。

第5戦もてぎのスタートシーン


 迎えたスタートでホールショットを奪ったのは水野。しかし、水野は1コーナー出口で膨らんでしまい、その隙をついて中須賀がトップを奪う。以下、2番手野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、3番手高橋の順で2コーナーを抜け、水野は4番手に後退する。


 バックストレートに入ると水野が高橋をかわして3番手を奪取。1周目を終えての順位は中須賀、野左根、水野の並び。その後方、1秒8の差で高橋が4番手につける。


 4番手を走る高橋の後方では渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)と渡辺一樹(渡辺一樹)による5番手争いが展開。4周目のバックストレートで渡辺一樹が渡辺一馬をかわして5番手に浮上した。


 5周目に入ると水野がV字コーナーで野左根をかわして2番手浮上。5周を終え、トップ争いは中須賀、水野、野左根、高橋の4台に絞られ、しばらくこの並びでレースは進んでいく。7周目にはビクトリーコーナーで渡辺一馬が転倒。再スタートは切れずリタイアとなった。

水野涼、野左根航汰による1コーナーでのバトル


 8周目に入ると2番手争いが動く。3番手の野左根が1コーナーで水野をかわし2番手を奪う。しかし、水野も負けずと次の3コーナーで野左根にしかけるが、野左根はこれを防ぐ。しかし、5コーナーで野左根がスリップダウンを喫してしまう。これで水野が2番、高橋が3番手に浮上。転倒した野左根は再スタートを切るも順位を大きく落とした。


■中須賀vs水野のマッチレースとなった後半戦


 10周目に入り、トップ中須賀克行がペースを上げて2番手水野を引き離そうとするが、水野もファステストを出してこれを追う。3番手の高橋はトップから約3秒遅れで周回を重ねる。


 折り返しとなる12周を終えた時点でも水野は中須賀に離されることなく周回。この時点のギャップは0.6秒差だった。


 水野は13周目に再びファステストを更新。中須賀との差をコンマ2秒に縮めた。その周の5コーナーで水野が中須賀にしかけて前に出るがファーストアンダーブリッジ先ですぐに抜き返される。その後も中須賀と水野は1秒以内の差で周回を重ねる。


 中須賀は17周目に再び自己ベストを更新して再び水野を引き離そうとするが、水野は離されることなく中須賀の後ろにピタリとつける。


 21周目に入ると中須賀と水野が接近。コンマ2秒の差で水野が中須賀を抜く機会を伺うが、中須賀はさらにペースアップ。水野も食らいつくがあと一歩とどかず。中須賀がトップを守り切って今季3勝目を挙げた。

全日本ロードレース後半戦の緒戦を制した中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)


 水野は1.109秒差で2位に入り、JSB1000クラスで初となる表彰台を獲得。負傷かかえる高橋は11秒945差の3位でフィニッシュした。8周目に転倒を喫した野左根は11位でレースを終えた。


 全日本ロードレース選手権第5戦もてぎJSB1000クラスの決勝順位結果は以下の通り。


■全日本ロードレース選手権第5戦もてぎ
JSB1000クラス決勝順位結果(23周/編集部集計)









































































































































































































































































Pos.No.RiderTeamMotorcycleTypeTotalTime/Delay
11中須賀克行YAMAHA FACTORY RACING TEAMヤマハYZF-R1BS42’10.112
2634水野涼MuSASHi RT HARC-PRO.HondaホンダCBR1000RR SP2BS1.109
313高橋巧Team HRCホンダCBR1000RR SP2BS11.945
426渡辺一樹ヨシムラスズキMOTULスズキGSX-R1000L9BS27.984
5090秋吉耕佑au・テルルMotoUP RTホンダCBR1000RR SP2BS38.846
612加賀山就臣ヨシムラスズキMOTULスズキGSX-R1000L9BS40.022
764岩戸亮介Kawasaki Team GREENカワサキNinja ZX-10RRBS48.119
815Z.ザイディHonda Asia-Dream R with SHOWAホンダCBR1000RR SP2BS51.050
975前田恵助YAMALUBE RACING TEAMヤマハYZF-R1BS59.693
1035亀井雄大Honda Suzuka Racing TeamホンダCBR1000RR SP2BS62.231
114野左根航汰YAMAHA FACTORY RACING TEAMヤマハYZF-R1BS62.562
1287柳川明will-raise racingRS-ITOHカワサキZX-10RRBS77.174
1318津田一磨Team Baby FaceヤマハYZF-R1BS84.151
1471津田拓也TK SUZUKI BLUE MAXスズキGSX-R1000DL85.153
1519濱原颯道Honda Dream RT 桜井ホンダホンダCBR1000RR SP2BS87.634
1636今野由寛Moto Map SUPPLYスズキGSX-R1000RBS89.155
1746星野知也TONE RT SYNCEDGE4413BMW・S1000RRPI90.275
1885中冨伸一HiTMAN RC甲子園ヤマハヤマハYZF-R1DL99.402
1940菅原陸JOYNET GBSレーシング YAMAHAヤマハYZF-R1BS99.558
2070清末尚樹TEAM WITH 87 KYUSYUカワサキZX-10RRBS1 Lap
2122児玉勇太TEAM KODAMAヤマハYZF-R1BS1 Lap
2292樋口耕太H.L.O RACINGスズキGSX-R1000BS1 Lap
2342武田数馬浜松チームタイタンスズキGSX-R1000DL1 Lap
24708山添康孝A-Garage*PROJ-FATE#708INNOCENTスズキGSX-R1000PI1 Lap
23渡辺一馬Kawasaki Team GREENカワサキNinja ZX-10RRBS17 Laps(リタイア)
44関口太郎Team ATJホンダCBR1000RR SP2BS20 Laps(リタイア)
080羽田太河au・テルルMotoUP RTホンダCBR1000RR SP2BS22 Laps(リタイア)
33中村知雅中村エンジン研究所ホンダCBR1000RRDLスタート出来ず


BS=ブリヂストン
DL=ダンロップ
PI=ピレリ


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