琢磨は1周目に大クラッシュ。レースはパワーが今季初勝利【順位結果】インディカー第14戦ポコノ決勝レース
2019年8月19日(月)7時6分 AUTOSPORT web
ポコノ・レースウェイで開催されたインディカー・シリーズ第14戦。18日に行われた500マイルレースは、雷雲が近づき128周で終了。その時点でトップを走行していたウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が今シーズン初優勝を飾った。
7番手からスタートした佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、オープニングラップでクラッシュを喫しリタイアに終わった。
雨のため予選が中止となり、グリッドはエントラントポイント順となったポコノ戦。2時間のプラクティスが用意されたが、十分にセッティングを煮詰めることはできず、手探り状態で各車は決勝に挑むこととなった。
ポイントリーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)を先頭に500マイルのレースがスタート。
シモン・パジェノーが好スタートを見せ、ウィル・パワーも3番手へと浮上しチーム・ペンスキーが1−2−3でターン2へと向かう。しかし、ここでマルチクラッシュが発生する。
佐藤琢磨とアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が3ワイドになると、インに寄った琢磨の左リヤとロッシの右フロントが接触。そのままハンター-レイを巻き込みイン側のウォールにヒット。マシンの勢いは止まらず、アウト側のフェンスまで弾き飛ばされる。
フェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ)とジェームズ・ヒンチクリフ(アロウ・シュミット・ピーターソン)も2台をよけきれずクラッシュに巻き込まれる。
琢磨のマシンは逆さまの状態でストップ。ローゼンクヴィストのマシンも宙を舞いフェンスと接触。
昨年のロバート・ウィケンスのクラッシュを思い起させるクラッシュとなったが、琢磨もローゼンクヴィストも自力でマシンを降り、幸いにも大きな怪我はないようだ。
このクラッシュで3周目に赤旗中断となり、マシンの撤去、フェンスの修復などが行われる。ロッシのマシンはアンドレッティ・オートスポートの総力を挙げて修復を試みることに。
約45分間後にレースは再開。3番手のパワーはパンクでタイヤ交換を強いられポジションダウン。パジェノー、ニューガーデン、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)、サンティーノ・フェルッチ(デイル・コイン)の順で、9周目にリスタートを迎える。
ディクソンが2番手に浮上。グラハム・レイホールもフェルッチを交わし4番手に上がる。
37周目終わりでパジェノーがピットイン。ディクソンも次の周にピットへと向かうも、先にピットインしたフェルッチに交わされてしまう。翌周に入ったニューガーデンもポジションを落とすことに。
41周目にスペンサー・ピゴットが単独クラッシュしイエローコーションに。パワーはピットクローズ前に滑り込み、2番手に浮上する。
47周目にリスタート。パワーはパジェノーに並ぶも、パジェノーがポジションを死守する。翌周、再びパワーが仕掛けトップを奪う。
パワー、パジェノー、ディクソンがトップを争うなか、雨雲がポコノ・レースウェイに近づく。127周目に再びイエローフラッグ、そして翌周にレッドフラッグが振られ再びレースは中断。
この時点でトップはパワー、ディクソン、パジェノー、フェルッチ、ニューガーデンという順に。
天候の回復が見込めないということでレースは128周で終了。トップを走行していたパワーが優勝となり、今シーズン初勝利を挙げた。2位はディクソン、3位はパジェノーとなり、ポイントリーダーのニューガーデンは5位となった。
■インディカー・シリーズ2019第14戦ポコノ決勝レース結果
Pos. | No. | Driver | Team | Eng | Laps | SP |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | W.パワー | チーム・ペンスキー | C | 128 | 5 |
2 | 9 | S.ディクソン | チップ・ガナッシ | H | 128 | 4 |
3 | 22 | S.パジェノー | チーム・ペンスキー | C | 128 | 3 |
4 | 19 | S.フェルッチ | デイル・コイン・レーシング | H | 128 | 13 |
5 | 2 | J.ニューガーデン | チーム・ペンスキー | C | 128 | 1 |
6 | 20 | E.カーペンター | エド・カーペンター・レーシング | C | 128 | 15 |
7 | 18 | S.ブルデー | デイル・コイン・レーシング | H | 128 | 11 |
8 | 14 | T.カナーン | A.J.フォイト・レーシング | C | 128 | 19 |
9 | 15 | G.レイホール | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 128 | 8 |
10 | 23 | C.キンボール | カーリン | C | 128 | 21 |
11 | 59 | C.デイリー | カーリン | C | 128 | 22 |
12 | 7 | M.エリクソン | アロウ・シュミット・ピーターソン | H | 128 | 16 |
13 | 26 | Z.ビーチ | アンドレッティ・オートスポート | H | 127 | 18 |
14 | 4 | M.レイスト | A.J.フォイト・レーシング | C | 127 | 20 |
15 | 98 | M.アンドレッティ | アンドレッティ・ハータ・オートスポート | H | 126 | 17 |
16 | 88 | C.ハータ | ハーディング・スタインブレナー | H | 72 | 14 |
17 | 21 | S.ピゴット | エド・カーペンター・レーシング | C | 39 | 12 |
18 | 27 | A.ロッシ | アンドレッティ・オートスポート | H | 39 | 2 |
19 | 28 | R.ハンター-レイ | アンドレッティ・オートスポート | H | 25 | 6 |
20 | 5 | J.ヒンチクリフ | アロウ・シュミット・ピーターソン | H | 19 | 10 |
21 | 30 | 佐藤琢磨 | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 0 | 7 |
22 | 10 | F.ローゼンクヴィスト | チップ・ガナッシ | H | 0 | 9 |
※リザルトは編集部調べ