WorldRX第2戦に向けEuroRXに豪華エントリー。アンドレアス・バッケルドがシュコダで復活へ

2021年8月19日(木)14時0分 AUTOSPORT web

 今週末の8月20〜22日に“聖地”スウェーデン・ホーリエスで開催される2021年WorldRX世界ラリークロス選手権第2戦に向け、WorldRX併催の『EuroRX1』クラス開幕戦に向け豪華なエントリーが実現。リトアニアに拠点を置き、これまでWorldRXにも参戦してきたESモータースポーツがアンドレアス・バッケルドの起用を発表し、先に契約を結んでいたヤニス・バウマニスとともにシュコダ・ファビアRXスーパーカーをドライブすることが決まった。


 2014年のWorldRX創設とともに世界選手権に昇格し、通算7勝と3回のランキングトップ3入りを果たした29歳の実力者は、予算をまとめるのに苦労し2021年のシーズンを諦めざるを得ない状態に追い込まれながらも、最後の最後にチャンス到来。わずか11時間の契約交渉で、スポット参戦ながら“聖地”でのシート獲得を果たした。


「自宅のソファからレースの週末をもう1度見なければならないことは、正直に言って考えたくない事態だった」と、その苦しかった心情を明かすバッケルド。


「(開幕戦)バルセロナでの新しい『RX+』の放送を本当に楽しんだし、搭載されているカメラアングルは全部本当にクールだったけど、肝心なのは僕がレーサーであり、レースに参加したいということだった」とバッケルド。


 幼少期には周辺の学校にも通ったことから、ここホーリエスは「地元のようなもので、周辺の土地勘もあるホームトラック」だというノルウェー出身のバッケルドは、2009年の初出場から2013年のEuroRX(現RX1)初優勝、3年後のFIA世界選手権化後の勝利など「いい思い出がたくさんある」と語る。


「自分の名前がエントリーリストに載っているときは、いつでも勝つためにそこにいる。でもファビアで多くのラップを経験していないことを考えると、現実的に考える必要もあるね。結果は時間とともにやってくるし、出場してすぐ最速とは期待できないかもしれないけれど、これはチームとマシンを知る絶好の機会だ」と、ここホーリエスで2014年から2018年までの世界選手権で5回連続表彰台を獲得しているバッケルド。

ホーリエスでは2014年から2018年までの世界選手権で5回連続表彰台を獲得しているアンドレアス・バッケルド
2014年のWorldRX創設とともに世界選手権に昇格したバッケルドは、通算7勝と3回のランキングトップ3入りを果たしている
「自宅のソファからレースの週末をもう1度見なければならないことは、正直に言って考えたくない事態だった」と、その苦しかった心情を明かすバッケルド


■ESモータスポーツは同時にバウマニスもチームに招聘


「現時点の契約では1回限りの参戦だが、僕は間違いなく将来を見据えているし、ESモータースポーツをラリークロスで真の可能性を秘めたチームと見なしてきた。壁を打ち破り、彼らと一緒に表彰台に足を踏み入れるドライバーになれたらいいね」


 一方、昨季から創設されたフルEV部門『Projekt E(プロジェクトE)』のパイロット選手権に参戦し、9月のラトビア・リガ戦以降シリーズから遠ざかっていたヤニス・バウマニスも、同年代のバッケルドとともにファビアのステアリングを握ることがアナウンスされた。


「最後にラリークロスのイベントに出場してからしばらく経ってしまったね。2014年の初めからWorldRXファミリーに所属しているから、昨季は非常に奇妙に感じたよ」と、WorldRXフル参戦を逃した2020年を振り返るバウマニス。


「今年は参戦数に限りがあるけれど、EuroRX1はこれまで以上に競争が激しく、この分野で明らかに優れた名前がたくさん並んでいる。目標はすべてのイベントで少なくとも決勝に到達し、タイトルを争うこと。簡単ではないけれど、チームとファビアにはその力が備わっていると信じている」と、9月3〜5日のWorldRX第3戦フランス・ロエアックでもEuroRX1のエントリーリストに名を連ねるバウマニス。


 この実力派ドライバー2名を招聘したESモータスポーツのチームマネージャーであるロベルタス・マネイキスは、2019年にケビン・アブリングとともに記録した「トップ4を更新する結果を望む」と期待を寄せた。


「アンドレアス(・バッケルド)をチームに迎えることができてうれしく思う。彼は紹介を必要としない真の実力者で、このスポーツで多くのことを成し遂げてきた。間違いなく現世代で最も才能のあるドライバーのひとりであり、一流の態度とアプローチを持っている。我々がEuroRX1のシーンで地位を確立しようとするとき、彼がチーム全体を後押しすることは間違いないだろうね!」

ケビン・アブリングやナッサー・アル-アティヤらを筆頭に、数々のドライバーが開発に携わったシュコダ・ファビアRXスーパーカー
先に契約を結んだヤニス・バウマニスもファビアのステアリングを握ることがアナウンスされている
「Projekt Eの経験から、来季のRX1e移行に際して有益なフィードバックをもたらしてくれるはず」とチームマネージャーのロベルタス・マネイキス

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