「真のチャンプだ」失意のフルトンが井上尚弥に見せた“愛” 激闘の舞台裏が海外で賞賛「素晴らしいスポーツマンシップ」

2023年8月20日(日)17時0分 ココカラネクスト

井上(右)に敗れ、失意に暮れたフルトン(左)。しかし、その舞台裏ではライバルへの敬意を忘れていなかった。(C)Getty Images

 激闘の舞台裏で起きた熱きワンシーンが話題となっている。

 キッカケとなったのは、去る7月25日に行われたボクシングのWBC&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦で、井上尚弥
(大橋)に敗れた2団体統一王者だったスティーブン・フルトン(米国)の所作だ。

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 試合は王者の完敗だった。8回にフルトンは右ストレートからの強烈な左フックを被弾してダウン。なんとか立ち上がったが、再開後にトドメを刺しにきた井上の猛ラッシュを受け、リングに崩れた。

 キャリア22戦目にして、初敗北。それもTKOという屈辱的な形で敗れたフルトン。試合直後のリング上では、井上に対してやや気のない素振りを見せてはいたが、舞台裏では勝者をねぎらっていた。

 その一端を本人が明かした。激闘から約1か月が経過した現地8月18日に、X(旧ツイッター)上で、とあるファンから「俺はフルトンを応援し続ける」とのコメントとともに、試合後の控室で井上と握手を交わしていたシーンの画像が送られた。これにフルトンが「俺は帰る前に楽屋裏で愛を見せたんだ」と反応した。

 画像は日本のドキュメンタリーである「超えろ。井上尚弥の真実」で公開されたワンシーンが切り取られたものだった。井上から差し出した手をがっちりと握ったフルトンの表情は、プレッシャーから解放され、どこかほほ笑んでいるようにも見える。

 この「愛を見せた」というフルトンのコメントにはファンも相次いで反応。「お互いにリスペクトがある」「間違いなくフルトンは再び立ち上がる」「これこそ真のチャンプだ」「素晴らしいスポーツマンシップ。あんたは本物の戦士だ」「イノウエのような偉大なファイターに負けることは恥ずかしいことじゃない」「尊敬すべきボクサーだ」と賞賛のコメントが山のように寄せられた。

 試合から5日後に自身のXで「俺は言い訳はしない。何もせず、男らしく振舞う」と宣言していたフルトン。そんなカリスマファイターへの賛辞はしばらく続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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