決勝でエースが大暴れ! アンテロープ塩尻ジュニアがEXILE CUP 北信越大会を5年ぶり2度目の制覇!

2018年8月24日(金)18時5分 サッカーキング

北信越大会を制したアンテロープ塩尻ジュニア

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 8月11日、株式会社LDH JAPANが主催する小学4年生から6年生を対象としたフットサル大会「EXILE CUP 2018」の北信越大会が、長野県長野市の長野オリンピックスタジアム野球場で行われた。長野県での初めての開催となった同大会には、北信越地方5県から48チームが集結。9月に愛媛県今治市で行われる決勝大会への切符を争い、熱い戦いが繰り広げられた。

 大会にはEXILEのÜSAさん、橘ケンチさん、佐藤大樹さん、劇団EXILEの秋山真太郎さん、八木将康さん、Happinessの川本璃さん、FANTASTICSメンバーと、豪華なゲストが応援に駆け付けた。開会式でÜSAさんは「最高のプレーが見られるように僕らも応援するので、仲間と力を合わせて頑張ってください。楽しみにしています」と選手へエールを送った。その後は、大会恒例の「EXダンス体操」でウォーミングアップ。この後行われる試合に向けて、音楽に合わせて元気いっぱいに体を動かした。



 予選リーグは4チームずつ12ブロックに分かれて行われ、各ブロック1位の12チームと、各ブロック2位の成績上位4チームの合計16チームが決勝トーナメントに進出する。この日は雨が降り、スリッピーなピッチで開幕したが、天気が回復するにつれて気温がぐんぐんと上昇。環境の変化が激しい中、各コートで熱戦が繰り広げられた。

 予選リーグでは、過去の大会で成績を残しているチームが目立った。Hブロックに入った前回大会優勝、2015年、2016年大会準優勝のReiZ長岡FC(新潟)は、王者の貫禄を見せ、3戦全勝で首位通過。前回大会準優勝、2015年、2016年大会3位のサンライズA(福井)は、今年のバーモントカップ長野大会で準優勝のNOZAWANA FC(長野)と同じBブロックに入った。両チームは初戦で対戦し、2-1で接戦を制したNOZAWANA FCが全勝で1位通過。初戦で敗れたサンライズAも、その後の2試合で31得点と攻撃陣が爆発し、ワイルドカードで決勝トーナメント進出を決めた。

 各ブロックで3戦全勝のチームが出る中で、Cブロックは僅差の接戦となった。東北デルソーレフットサルクラブU-12(長野)と豊島南(長野)が勝点で並んだ。先に最終戦を迎えた東北デルソーレフットサルクラブU-12は6-0で勝利。アドバンテージを持って豊島南の最終戦の結果を待つ。9点差以上での勝利が必要な豊島南は、試合開始からアクセル全開で猛攻を仕掛けて得点を重ね、13-1で勝利。大差での勝利が求められるプレッシャーをはねのけた豊島南が、決勝トーナメント進出を決めた。

 ハイレベルなチームが出揃った決勝トーナメントでは、1回戦から優勝経験のあるチーム同士がぶつかった。2013年王者のアンテロープ塩尻ジュニア(長野)は、Reiz長岡FCと対戦。今大会初めて先制点を許したアンテロープ塩尻ジュニアだったが、慌てることなく、失点の直後に立て続けにゴールを挙げて逆転し、3-1で勝利を収めた。続く準々決勝では、サンライズAと対戦。安定した守備と攻撃力を発揮して3-0で白星を挙げて、前回大会優勝、準優勝チームを次々と退けた。

 準決勝では、今大会、富山県勢唯一の参加で準決勝まで勝ち上がってきたアレスグーテ砺波(富山)相手に4点を先行。アレスグーテ砺波も終了間際に島倉光君のゴールで一矢報いたが、4-1でアンテロープ塩尻ジュニアが決勝へ駒を進めた。

 敗れたアレスグーテ砺波の草俊光監督は試合後、「準決勝で負けてしまい悔しいですが、このみんなの顔を見れば分かると思います」と語り、「楽しかった? 全力を尽くせた?」と選手たちに問いかける。選手たちは元気に声を揃えて「はい!」と答え、きらきらとした笑顔が充実感を表していた。“常に笑顔で楽しみながら全力でプレーする”という理念を子どもたちが体現していた。

 逆の山では、ワイルドカードで勝ち上がってきた長野アンビシャスFC(長野)が意地を見せた。1回戦では25得点1失点と圧倒的な強さで予選リーグを突破したヴィンセドール白山 U-12(石川)を2-1で破ると、準々決勝では予選リーグで敗れた小布施町スポーツ少年団サッカー部(長野)との再戦を4-1で制して、リベンジを果たした。準決勝でも勢いそのままに、リーグ戦からわずか3失点と安定した守備を武器に勝ち上がってきたNOZAWANA FCから4得点を挙げて4-1で勝利し、決勝進出を決めた。



 愛媛県で行われる決勝大会への切符をかけた戦いの前には、長野アンビシャスFCが『Choo Choo TRAIN』の振り付けを披露し、リラックスした様子を見せていたが、試合が始まると会場は一気に緊張感に包まれた。パスをつなぎながら崩しにかかるアンテロープ塩尻ジュニアに対して、長野アンビシャスFCは激しいディフェンスで自由にやらせない。しかし前半3分、アンテロープ塩尻ジュニアの和田陸君が一瞬の隙をついて前を向く。右足で放ったシュートは一度GKにブロックされるも、こぼれ球を自ら押し込んで先制点を挙げた。

 1-0で迎えた後半、ハーフタイムに「もっと積極的にボールを奪いに行こう」という声が飛んでいたとおりに、長野アンビシャスFCがキックオフと同時に前から激しいプレッシャーを掛ける。高い位置でボール奪取に成功し、そのまま同点弾を沈めて流れを一気に引き寄せると、後半3分にはセットプレーからのロングボールをゴールポスト横で詰めて逆転に成功。狙い通りの逆転劇となった。

 嫌な空気が流れるアンテロープ塩尻ジュニアだったが、エースがその流れを払しょくする。失点直後の後半4分、中央でボールを受けた和田君がドリブルを仕掛け、左足を振り抜くと強烈なシュートがネットに突き刺さる。さらにそのわずか30秒後。同じ形でドリブルを仕掛け、またしても左足で逆転弾を叩き込む。さらにその1分後にこぼれ球を押し込み、ダメ押し点を挙げた。試合はそのまま4-2で終了。アンテロープ塩尻ジュニアが2013年以来5年ぶり2回目の優勝を果たした。

 敗れた長野アンビシャスFC深澤監督は「和田君には他の大会でもやられていて、今回もやられてしまいました」と苦笑いを浮かべ、相手エースに脱帽している様子だった。

 優勝したアンテロープ塩尻ジュニアの村上監督は「攻撃なチームなので、試合時間が短いことや普段やっているレギュレーションと違う部分があったので難しかったです。結果を見れば差がついていますが、内容は苦しい試合が続いていました。ただ、最後まで諦めないで戦える強さが出たと思います」と大会を総括。「立て続けに2点取られて逆転されても心折れずに点を取ってくれる子がいるので。“化け物”が出ましたね(笑)」とエースを称賛した。

 監督から「あの左足を見せられたらMVPをあげるしかない」と言われた和田君は、「僕はたくさん点を取れましたが、みんなが一生懸命守ってくれたおかげで勝つことができました」とチームメートへの感謝を述べた。得意なプレーを尋ねると、乾貴士選手をお手本にしているという「ドリブル」と答えてくれた。決勝大会に向けては「今日も得点をいっぱい取れたけど、全国大会でも得点を取りたいです。目標は1試合で3点取ること」と、静かな口調ながら大きな野望を口にした。

文=遠藤 翼 写真=兼子愼一郎

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