スパウェザーに翻弄されるなかドゥーハンが2勝目。岩佐歩夢は4台抜き11位【FIA-F3第5戦ベルギー レース2】

　現地時間8月28日（土）、2021年FIA-F3第5戦ベルギーのレース2がスパ・フランコルシャンで開催され、ジャック・ドゥーハン（トライデント）が優勝。岩佐歩夢（ハイテックGP）は11位だった。

　レース2のスターティンググリッドはレース1のトップ12がリバースグリッドとなり、ポールポジションはドゥーハン。2番手にダービッド・シューマッハー（トライデント）、3番手はアレクサンダー・スモリヤー（ARTグランプリ）、4番手にカイオ・コレ（MPモータースポーツ）、岩佐は15番手につける。

　天候は曇り。気温14.2度、路面温度は16.5度のウエットコンディション、タイヤ交換義務はなし。予定時刻より1時間遅れの日本時間29日（日）午前1時50分にフォーメーションラップが開始され、17周で争われるレース2がスタートした。

　ドゥーハンがホールショット奪い、後方では5番手スタートのローガン・サージェント（チャロウズ・レーシング・システム）が好スタートを切り3番手まで浮上。岩佐もひとつ順位をあげて14番手で1周目を完了する。

　レース1とは対照的に序盤から日差しが降りそそぐコンディションとなり、路面が急速に回復。ストレート区間では各マシン濡れた路面を探るなど、タイヤライフを気にしながらの走行となり各チームは戦略に頭を悩ませる展開に。

　4周目、9番手争いを演じていたジョナサン・ホガード（イェンツァー・モータースポーツ）がアーサー・ルクレール（プレマ・レーシング）とサイドバイサイドでコーナーに突入するも軽く接触。滑りやすい路面も影響しホガードがスピンし順位を大きくドロップ。これによりルクレールが9番手、選手権トップにつけるデニス・ハウガー（プレマ・レーシング）がポイント圏内の10番手に浮上。また岩佐も11番手まで順位を上げている。

　レースが中盤に差し掛かった9周目、16番手を走行していたマッテオ・ナニーニ（HWAレースラボ）が最終シケインでスピンしストップ。10周目の途中から安全確保とマシン回収のためバーチャル・セーフティカー（VSC）が導入された。

　またVSC中に天候が急変。突如として雨粒が路面を濡らしていき、このレース2もスパウェザーに翻弄される展開となっていく。ナニーニのマシン退避が完了していないなかでレインタイヤへの交換が予測されたこともあってか、12周目からVSCがセーフティカー（SC）に変更され各車のギャップがリセットされることに。

　そしてレースは14周目から再開。上位勢は無難にラディオンを通過していくが、後方ではアムーリ・コルデール（カンポス・レーシング）とカラン・ウィリアムズ（イェンツァー・モータースポーツ）がラディオンでクラッシュ。幸いにもふたりは自力でマシンを降りている。これによりふたたびSCランとなった。
　
　このまま制限時間となる40分が経過したため、SCランのままチェッカーを受けることに。ドゥーハンが一度も首位を譲らず今季2勝目となる優勝を飾った。2位にシューマッハー、3位にサージェントが入り、岩佐は惜しくも入賞圏内に届かず11位で完走している。

　決勝レース3は日本時間8月29日（日）17時55分から行われる。

■FIA-F3第5戦ベルギー レース2 暫定リザルト