古巣に帰還してタイトル獲得に貢献した7人の選手たち

2018年8月31日(金)18時30分 サッカーキング

[写真]=Getty Images

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 悲願達成へ、イタリア王者の動きは突出していた。シーズン開幕前の移籍市場、チャンピオンズリーグ(CL)制覇を目指すユヴェントスは、クリスティアーノ・ロナウドをレアル・マドリードから引き抜くことに成功。幾度となく行く手を阻まれた“天敵”の獲得は大きな話題となった。さらに、もう1つ大きな取引があった。ユヴェントスはゴンサロ・イグアインをレンタルでミランへ放出。さらに、加入したばかりのイタリア代表DFマッティア・カルダラもミランに渡し、レオナルド・ボヌッチを1シーズンで復帰させたのだ。

 かつてはマッシミリアーノ・アッレグリ監督との確執からミランへ移籍したとされていた。それでも、ユヴェントスが豪華すぎる等価を払ってでもボヌッチを呼び戻したのは、チームのことをよく知り、サポーターから愛される選手には“一選手以上の価値”があるからに他ならない。選手が古巣に戻る例は少なくないが、過去にはその存在感の大きさでタイトル獲得に貢献した特別な選手たちがいた。

ディディエ・ドログバ

2004年、マルセイユからチェルシーへ移籍。
2012年、チェルシーから上海申花へ移籍。
2014年、ガラタサライからチェルシーに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
リーグカップ優勝(2014−15)
プレミアリーグ優勝(2014−15)

マルセイユに所属していた2004年、ジョゼ・モウリーニョ監督(当時)が獲得を熱望し、チェルシーへ移籍。以降、3度のリーグ優勝をはじめ、数多くのタイトルをチェルシーにもたらした。2012年にはCL決勝で値千金の同点ゴールをマークすると、PK戦では最後のキッカーを務め、チーム初の欧州制覇に大きく貢献した。同年、サポーターたちに惜しまれつつもチェルシーを退団し、上海申花へ移籍。その後はガラタサライで1シーズンプレーし、2014年、チェルシーに復帰した。当時はジエゴ・コスタの控えFWという位置付けだったが、豊富な経験と献身的なプレー、持ち前のキャプテンシーでチームを支え、シーズン2冠に貢献した。

ダヴィド・ルイス

2010年、ベンフィカからチェルシーへ移籍。
2014年、チェルシーからパリ・サンジェルマンに移籍。
2016年、パリ・サンジェルマンからチェルシーに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
プレミアリーグ優勝(2016−17)
FAカップ優勝(2017−18)

2010−11シーズン途中、ベンフィカからチェルシーに移籍。すぐにセンターバックのレギュラーに定着すると、攻守に渡り奮闘。2011−12シーズンにはCL制覇に貢献した。しかし、2013年にモウリーニョ監督が復帰すると、出場機会は激減。2014年、約66億円の移籍金でパリ・サンジェルマンに加入した。同クラブでは2シーズンプレーし、フランス国内のタイトルを総なめにした。すると2016年にルイス本人の希望でチェルシー復帰を果たした。アントニオ・コンテ監督のシステムに合わせ、3バックの中央を任されるとアグレッシブな守備と、FKも任されるテクニックの高さでチームのキーマンに。2シーズンぶりのリーグ優勝の原動力となると、個人としてもプレミアリーグ年間ベスト11に選出された。

フェルナンド・トーレス

2001年、アトレティコ・マドリードの下部組織からトップチームに昇格。
2007年、アトレティコ・マドリードからリヴァプールへ移籍。
2014年、チェルシーからアトレティコ・マドリードに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
ヨーロッパリーグ優勝(2017−18)

11歳でユースチームに入団して以降、7年に渡りアトレティコ・マドリードでプレー。2001年、17歳でトップチームに昇格すると、リーグ戦では計82得点を記録した。2007年にリヴァプールへ移籍すると、1年目からリーグ戦24得点をマーク。2011年にタイトルを求めてチェルシーに移籍し、自身初のCL優勝を経験した。その後、ミランへのレンタル移籍を経て2014年、7年ぶりにアトレティコに復帰した。復帰2年目の2015−16シーズンには、リーグ戦11得点を記録し、2010−11シーズン以来となるシーズン2桁得点を達成した。契約最終年となった昨シーズンは、CLでグループステージ敗退を喫するも、ヨーロッパリーグに参戦すると、決勝でマルセイユを退け優勝を手にした。少年時代から過ごしたクラブで有終の美を飾り、今季からサガン鳥栖でプレーしている。

ポール・ポグバ

2011年、マンチェスター・Uの下部組織からトップチームに昇格。
2012年、マンチェスター・Uからユヴェントスへ移籍。
2016年、ユヴェントスからマンチェスター・Uに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
リーグカップ優勝(2016−17)
ヨーロッパリーグ優勝(2016−17)

2009年にマンチェスター・ユナイテッドの下部組織に入団し、2011年にトップチームへ昇格。しかし、出場機会を求めて2012年にユヴェントスへ移籍した。同クラブではスタメンに名を連ねると、2012−13シーズンからリーグ4連覇を経験。CLでは決勝戦進出にも貢献した。他にもコッパ・イタリア連覇も達成するなど、数多くのタイトルを手にした。その活躍に市場価値が急騰すると、2016年8月、当時の史上最高額となる約120億円でマンチェスター・Uへの復帰が発表された。1年目にチームはヨーロッパリーグで決勝戦に進出すると、アヤックスとの決勝戦ではゴールを決めて優勝に貢献した。

ラダメル・ファルカオ

2013年、ポルトからモナコへ移籍。
2015年、モナコからマンチェスター・Uへ移籍。
2016年、チェルシーからモナコに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
リーグ・アン優勝(2016−17)

ポルトに在籍していた2010年、大会記録を更新する15得点を挙げる大活躍でUEFAカップ(現・ヨーロッパリーグ)優勝を果たした。2011年にアトレティコ・マドリードへ移籍すると、2シーズンで52得点を記録。さらに、2012年にはチームをヨーロッパリーグ優勝へ導いた。その後、国内外のビッグクラブからのオファーが殺到する中、モナコに5年契約で入団。しかし、膝の大ケガで思うようにプレーできず、レンタル移籍でマンチェスター・U、チェルシーで計2シーズンプレーした。2016年、モナコに復帰すると、リーグ戦29試合21得点を記録。大車輪の活躍でチーム17年ぶりのリーグ制覇に大きく貢献した。

ディルク・カイト

2003年、ユトレヒトからフェイエノールトへ移籍。
2006年、フェイエノールトからリヴァプールへ移籍。
2015年、フェネルバフチェからフェイエノールトに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
KNVBカップ優勝(2015−16)
エールディヴィジ優勝(2016−17)

2003年、ユトレヒトからフェイエノールトに移籍。3シーズン在籍し、計71ゴールを決めた。その後はリヴァプール、フェネルバフチェで9シーズンに渡りプレー。2015年にフェイエノールトに復帰を果たした。復帰1年目の2015−16シーズンは、公式戦通算100得点目を含め、リーグ戦で19得点を記録。さらに、KNVBカップを制してチームは8年ぶりのタイトルを獲得した。36歳で迎えた翌シーズン、フェイエノールトは優勝争いを繰り広げると、カイトはスタメン出場したリーグ戦最終節でハットトリックをマーク。チームを勝利に導くと、フェイエノールトの18年ぶりのリーグ優勝が決定した。カイトは優勝セレモニーの翌日に引退を発表。タイトルを置き土産に20年のプロキャリアに幕を引いた。

香川真司

2010年、セレッソ大阪からドルトムントへ移籍。
2012年、ドルトムントからマンチェスター・Uへ移籍。
2014年、マンチェスター・Uからドルトムントに復帰。

【復帰後の獲得タイトル】
DFBポカール優勝(2016−17)

16歳でセレッソ大阪とプロ契約を結ぶと、17歳でJリーグデビューを果たした。その後、日本代表選出、北京オリンピック出場など経験を重ね、2010年にドルトムントに加入した。1年目からレギュラーの座をつかむと8得点を挙げ、チームの9シーズンぶりのリーグ優勝に貢献した。さらに翌年もリーグ戦13得点を記録し、チームはリーグ連覇を達成。DFBポカールも制して、2冠を手にした。活躍が認められ2012年にはマンチェスター・Uへ移籍するも、出場機会を得られず。2014年にドルトムントへ復帰した。復帰3年目の2016−17シーズン、チームはDFBポカール決勝に進出。香川は決勝戦でフル出場すると、チームは2−1で勝利し、5シーズンぶりの優勝を手にした。

サッカーキング

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