【巨人】異例の野手登板に賛否両論 レジェンドOBが漏らした「本音」とは

2023年9月3日(日)12時53分 ココカラネクスト

本職は内野手の北村の落ち着いた投球も注目を集めた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人は9月2日のDeNA戦(横浜)に4−13と大敗。乱調な試合展開の中、8回から内野手の北村拓巳がプロ初のマウンドに上がったことも大きな注目を集めている。

 先発は左腕、横川凱。目指すCS争いに向け、一戦必勝の中、先頭に安打を許してしまう。その後、けん制で関根大気を誘い出すことには成功したが、味方のエラーも絡み二進を許すと、直後に桑原将志の二塁適時打で先制点を献上。横川はリズムを乱したのか、この回は宮崎敏郎にも適時打を浴びるなど3失点を喫した。このふがいない内容に原辰徳監督は初回限りの降板を決断した。

【動画】先発の横川は初回に宮崎に適時打を浴びるなど崩れ、3失点で降板となった

 しかし、後続の投手陣も粘れない。勢いのついたDeNA打線に8回までに4−12と8点をリードされれるワンサイドゲームとなり、敗色濃厚な中、8回からマウンドに上がったのは背番号52、プロ6年目の北村拓己内野手だった。異例の野手登板に横浜スタジアムのファンもざわつく中でマウンドに上がった北村は一死から山本祐大にソロを浴びたが、1回1失点と仕事を全うした。公式戦での登板は中学3年以来だったという。

 先発が早期降板したことで中継ぎ陣にも負担がかかり、北村自らが志願したとされるが、巨人が野手を登板させるのは2020年8月6日の阪神戦(甲子園)での増田大輝以来となった。当時も大きな注目を集めたが、今回の起用をめぐっても球界内からも様々な考察の声が出ている。

 ともに巨人OBで野球解説者の江川卓氏と上原浩治氏は3日に放送された「サンデーモーニング」(TBS系列)に出演。スポーツコーナーで巨人の北村の登板シーンが取り上げられると、まず上原氏がこの起用について「いいんです。登録されている人数でやるべきですから」とメジャーではブルペンの消耗を抑える目的で野手が登板することもあるため、肯定的な見方を示した。

 一方、江川氏は「古い我々としては、反対なんです。ピッチャーは、ピッチャーだけでやってほしいっていうのはあります。野手がマウンドに上がってほしくない」とコメントした。

 同試合をめぐっては、BSーTBSの中継で解説を務めた、巨人OBでかつて完全試合を成し遂げた槙原寛己氏も「チーム事情もあるので軽々しくはいえないんですけど」と前置きしながら、「残念です」と言葉を絞りだした。この3連戦は4位の巨人にとってはCS出場権を賭けても一戦必勝の大事な位置づけだった。その大事な戦いで2試合連続で大敗と、投手陣が粘れず。同氏は3戦目に向けて「ジャイアンツOBとしても(ファンを)納得させるゲームをしてほしい」と言葉をつないだ。

 この敗戦でDeNAには4ゲーム差をつけられ、直接対決は残り5試合となった。3日の試合にも敗れれば、自力CS進出の可能性が消滅する。

 希望をつなぐことができるか、投打にわたってナイン全員の奮起が待たれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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