日本の快挙を支えたホーバスHCの“信じさせる力” 熱き指揮官に海外紙も熱視線!「魔法のような言葉」【バスケW杯】

2023年9月3日(日)17時59分 ココカラネクスト

どんな時も選手たちを信じ、真価を引き出してきたホーバスHC。その手腕が大きな話題となっている。(C)Getty Images

 日本が歴史をこじ開けた。

 9月2日、沖縄アリーナで「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」(W杯)の17-32位決定ラウンドが行われ、グループOの男子日本代表(世界ランク36位)がカーボベルデ代表(同64位)に80-71で勝利。同大会におけるアジア最上位を確定させ、パリ五輪出場を決めた。

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 1次ラウンドでフィンランド、順位決定戦ではベネズエラ、そしてカーボベルデといずれも難敵を次々と撃破した“アカツキジャパン”。自力での五輪出場は1976年モントリオール大会以来とあって、その快挙に日本全体が熱狂した。

 この快進撃を語るうえで欠かせないのが、国際舞台で勝てないとされてきた日本を「勝てるチーム」へと前進させたトム・ホーバスHCの存在だろう。

 56歳のアメリカ人HCは、女子日本代表チームから異例の抜擢を受け、21年に現代表に就任。すると、体躯でどうしても劣る日本が世界で勝つために、3ポイントシュートと速攻の精度、前から積極的にはめにいく守備というスタイルを構築。見事にW杯の舞台で成果を上げた。

 そんなホーバスHCが就任当初から口を酸っぱくして説いてきたのが、「信じる」というものだった。56歳の指揮官は、流暢な日本語を用いて、日頃から「みんなが信じれば、それは実現できます。信じています」と語りかけ、自信を植え付けてきた。

 時に「言葉の魔術師」とも称されるホーバスHC。日本を一変させた彼の助言には、海外メディアも熱視線を向ける。中国の日刊紙『環球時報』は「ホーバスが最初にチームへ植え付けたのは、自分たちを信じることだった」と指摘。そのうえで、日本人の特性を見抜いた指揮官の考えを読み解いている。

「日本に20年以上も住んでいるホーバスは、日本人の選手たちと海外の選手たちの間にある精神面の壁が、技術や肉体の差よりもはるかに大きいと考えていた」

 そして、「これほど熱心な選手たちは世界中どこを探してもいない。彼らは、毎日のようにシュート練習とその他の練習に明け暮れるんだ」というホーバスHCのコメントを紹介したうえで、「ホーバスは日本人の技術が世界に十分通用するんだと信じさせた。自分たち自身の力、可能性を深く信じさせたのだ」と強調。日本の精神的な変化を論じた。

 洗練されたバスケットを披露した日本。まだまだ世界の壁は分厚いが、自分たちの可能性を疑わなくなった彼らの快進撃は続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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