「ポイントが欲しかったというのが、正直な気持ち」角田裕毅、エンジントラブルで痛恨の無得点/FIA-F2第8戦

2020年9月7日(月)12時47分 AUTOSPORT web

 前戦ベルギーで選手権3位に上がった角田裕毅(カーリン)は、モンツァでも今季4度目のフリー走行トップタイム、そして予選でフロントロー獲得と勢いを持続させ、レースへの期待が膨らんだ。しかしレース1では序盤に順位を落とし、その後もいつものロングランペースが発揮できず、4位入賞が精いっぱいだった。


 巻き返しを図ったレース2はスタートを決めて順位を上げたものの、3周目にエンジントラブルに見舞われ緊急ピットイン。これで最下位に転落し、ノーポイントに終わった。コース復帰した終盤には最速タイムを連発していただけに、トラブルがなければ表彰台を含む上位入賞の可能性は十分にあった。


 角田自身も「ポイントがほしかった」と無念さを隠さなかったが、次戦に向けて気持ちを切り替えていた。


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──レース2の序盤は、好調でした。


角田裕毅(以下、角田):スタートは良くて、1コーナーで4番手に浮上することができました。そこは昨日の失敗から、改善できてよかったです。そのあとは2周くらいしかしていないのですが、これからという時に突然エンジンが吹け上がらなくなった。メカクローム自体のトラブルでした。その後はいろいろ修復を試みて、最後は普通に走れました。


──具体的には、どのような症状が出ましたか?


角田:いくら踏んでもパワーが来なくて、ピットリミッターぐらいのスピードでずっと走ってました。


──電気系のトラブルという感じでしょうか?


角田:たぶん、そうだと思います。チームによると、選手権上位5台のクルマは、トラブルが出ないように今週になってアップデートを施したそうなんです。それをしたにもかかわらず、壊れてしまった。周(冠宇/ユニ・ヴィルトゥオーシ)選手も壊れましたし。ちょっと勘弁してほしいです。


──周選手はその前にスリップに入ってリミッターに当たっている時間が長く、水温が上がったことが原因の可能性があるんですが、そういうことはなかったですか?


角田:それはなかったです。リミッターに当たっていたとしたら、シフトアップをしなかったからでしょうし。僕のトラブルは、まだ原因はわからないですが、リミッターには当ててないです。

2020年FIA-F2第8戦イタリア 角田裕毅(カーリン)


──今週末3日間の総括をお願いします。


角田:予選はスパからのいいペースを持ってこれていました。でもレース1では少しタイヤのデグラデーションを意識しすぎて、抑えすぎた部分もありました。それでちょっとタイヤを余らせたかな、というのが反省点ですね。それでも4位入賞はよかったし、レース2でも上位入賞できていたはず。ポイントが欲しかったというのが、正直な気持ちですね。


 F2はエンジントラブルが出やすいカテゴリーだと聞いていましたし、今後また見舞われる可能性もある。気持ちを切り替えて、来週のムジェロでいいレースができればと思います。


──終盤に最速タイムを連発していましたし、「トラブルが出なければ」と悔しい気持ちが強い?


角田:そうですね。最後までペースが良かったか実際のところはわかりませんが、そんなには悪くなかったはずです。トラブルが起きてからはもうどうしようもなく、あとはクルマが直ってるかどうかの確認走行を重ねるしかありませんでした。


──次戦ムジェロはチームもあまりデータがないと思いますが、どのような準備をしていますか。


角田:僕も実際に走ったことがなくて、シミュレーターではけっこう周回していますけど、それだけだとわからない部分も多い。高速コーナーが多く、おもしろいコースだと思います。


 フェラーリドライバーアカデミー(FDA)のドライバーたちは、あそこを拠点として活動していると聞いています。僕としては楽しんで走るつもりですが、今までのようにフリー走行から速さを発揮できるようなわけにはいかないと思います。でもできるだけ早く適応して、予選に向けていい準備ができればと思います。

2020年FIA-F2第8戦イタリア レース2 スタートシーン

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