名手本山哲がスーパーGT第5戦SUGOの公式練習でまさかのクラッシュ。決勝での戦線復帰を目指す

2021年9月11日(土)14時51分 AUTOSPORT web

 9月11日(土)、宮城県のスポーツランドSUGOで開幕したスーパーGT第5戦。9時20分から行われた公式練習では、曇り空のもと各車が周回を重ねたが、終盤のGT300クラスの専有走行のなかで、GT500クラス三度のチャンピオンである本山哲がドライブしていたTeam LeMans Audi R8 LMSが、3コーナー立ち上がりで姿勢を乱しクラッシュ。右リヤに大きなダメージを負ってしまった。


 2021年から本山がTeam LeMansとコラボレーションし、アウディR8 LMSを走らせているTeam LeMans w/MOTOYAMA Racing。チームメイトで、今季スーパーGT初参戦の片山義章も少しずつ慣れ、第3戦鈴鹿では決勝で12位と、いよいよポイント圏内を見据える活躍をみせはじめていた。


 そして迎えた第5戦SUGOでは、同じくアウディを使うHitotsuyama Audi R8 LMSとともに公式練習から好タイムをマーク。午後の公式予選に向けて、好結果が期待される走りをみせていた。しかしそんななか、GT300クラスの専有走行の時間に、まさかの光景がモニターに映し出された。


 本山がドライブしていたTeam LeMans Audi R8 LMSは、3コーナーのアウト側でわずかにコースアウトを喫すると、ランオフエリアの砂に乗るようなかたちでスピン。コース反対側のガードレールに激しくヒットしてしまった。右リヤを大きく破損し、GT300の専有走行はそのまま赤旗終了となった。


 公式練習の後、本山に状況を聞くと「もともとアンダーステア傾向で、アクセルで無理矢理曲げるようなドライビングをしていたのですが、10分間のアタックで、4〜5周をウォームアップさせていたものの、右側のタイヤの温めが足りなかったようで、グリップが足りずアンダーが出て、はみ出してしまった。そこでリバースオーバーが出てしまいましたね」と語った。


 幸いにも「体は大丈夫。ぶつかった直後は痛かったですけど(苦笑)」と元気な様子をみせていたが、サーキットで多くの関係者が驚いたのが、あの本山哲のクラッシュということだ。今まで見たことがない光景だ。本山自身にもクラッシュはいつ以来かと確認したが、「あまりないかもしれない。単独でのクラッシュは本当に思い出せないくらいないかも」という。


「無理して攻めていたところはあるかもしれません。順位、タイムが良かったので、『さらにもっと』と思ったところはありました。ぶつかった場所がちょうどスポンジバリアがなくて、直接ガードレールになってしまったのでダメージが大きくなってしまいました」と本山。


「これまで良い形でステップアップしてきていたので、チームには申し訳なかったです」


 ピットに運ばれたTeam LeMans Audi R8 LMSは、現在修復が進められている。幸いダメージはフレームに及ぶほどではなく、公式予選に間に合わせることもできたというが、無理をして直すのではなく、決勝レースを見据えて万全を期して修復しようとチームは決断した。


「かなり激しいアクシデントでしたが、ドライバーの本山哲選手に怪我がなかったのが不幸中の幸いです。壊れたパーツはすべて交換し、修復可能な部分をリペアし、安全性へのダブルチェックをしつつ、チームが一体となって頑張りますが、時間的なことを含め、総合的に判断した結果、今日の予選を諦めてでも、明日の決勝へのマシンの安全性を重視することとしました」と小倉啓悟監督。


「今日の予選を期待していてくださったファンの皆さんには申し訳ないですが、明日の決勝へむけて万全の準備を整えますので、皆さん応援よろしくお願いします」

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