広島は自力2位も消滅 床田が今季初1試合2被弾、5失点で7敗目 新井監督「いま出せる100%で」

2024年9月20日(金)5時45分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 広島1—5ヤクルト(2024年9月19日 神宮)

 左のエースまで急失速の流れにのみ込まれた。広島は19日のヤクルト戦(神宮)に1—5で敗れ、今季8度目の3連敗。先発・床田寛樹投手(29)が5回で今季最多タイの10安打を浴び、それぞれ今季ワーストとなる1試合2被弾、5失点で7敗目に沈むと、10安打を放った打線も11残塁の拙攻だった。9月は3勝13敗となり、自力2位の可能性が消滅。残り13試合、ポストシーズンをにらめば立て直しが急務だ。

 床田は、打球の行方をぼう然と見つめたまま、しばらく動けなかった。1—2で迎えた5回1死一、二塁でサンタナに浴びた痛恨の3ラン。内角を2球続けて2ストライクと追い込み、3球目の内角球をバックスクリーンへ運ばれた。

 「いつも通り入ったって感じ。でも打たれているので、(コースも)良くなかったってことじゃないですか」

 コメントが素っ気ない。どんな質問でも、普段は丁寧に受け答えする床田だ。長打だけは避けなければならない場面で敗戦に直結する一撃を許し、自分への腹立たしさや悔しさが、言葉に表れたことは容易に想像できる。

 失速が目立つ先発陣にあって、その投球は比較的安定していた。試合を壊したことは一度もない。ただ8月以降は1勝(1敗)どまり。「前半より(投球回が)1イニング少なく、1点多く取られている。勝てない要因はそこ」と自覚し、「まずは7回を」と気合を入れて臨んだ登板だった。

 だからこそ無念さが募る。1—0の2回、先頭・山田にカウント3—1からの内角直球を捉えられて左翼へ同点弾を運ばれると、4回無死一、三塁でも再び山田に勝ち越しの中犠飛。そして5回だ。戦前までの登板23試合で被弾はわずか5本。1試合2本塁打は今季初の屈辱だった。

 「相手は強いし、カウントを悪くしたら、いい打者が多いので。そこだと思います」

 5回で今季最多タイの10安打を浴び、今季ワーストの5失点。7敗目に沈んだ左腕について、新井監督は「サンタナの一発は結構いいところ。打った向こうが上だったということ。ずっと頑張ってくれているのでね、また次の登板に備えてもらいたい」と責めず。その上で強調した。

 「投手も野手も、みんなしんどい時期だけど、ここまで来たら各自が出せる100%。それ以上を求めず、いま出せる100%で頑張ってもらえたら」

 試合前時点で今季4戦3勝0敗だった“燕キラー”で痛い連敗を喫し、自力2位の可能性が消滅した。ただDeNAも敗れたため、0・5ゲーム差のままクライマックスシリーズ進出圏内に踏みとどまる。残り13試合。チーム力が問われる正念場だ。 (江尾 卓也)

スポーツニッポン

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