HitotsuyamaとWRTのコラボがSGT×DTM特別交流戦で実現。「今後のクラス1の足がかりに」

2019年9月29日(日)12時4分 AUTOSPORT web

 9月27日、アウディスポーツは11月22〜24日に富士スピードウェイで開催される『スーパーGT×DTM特別交流戦』にアウディRS5 DTMで参戦する4チーム4名のドライバーを発表したが、このなかで“4台目”のマシンとして、今季からDTMに参戦するWRTと、スーパーGT GT300クラスに参戦するAudi Team Hitotsuyamaのコラボレーションチームの参戦が明らかにされた。いったいどんなチームになるのか、Audi Team Hitotsuyamaの一ツ山亮次代表に聞いた。


 レクサス、ホンダ、ニッサンという3メーカー15台のGT500マシンと、3台のBMW M4 DTM、そして4台のアウディRS5 DTMが参戦し、長年に渡って車両規定統一に向けて話し合いが続けられてきたスーパーGTとDTMによる夢のレースが実現する『スーパーGT×DTM特別交流戦』。BMW、アウディともDTMでの活動は基本的にメーカーワークスチームだが、今回の特別交流戦のなかで、異色とも言える参戦を実現したのがWRTとAudi Team Hitotsuyamaのコラボチームだ。


 一ツ山代表によれば、当初アウディとしては同時に発表されたロズベルグ、アプト・スポーツライン、フェニックスというワークスの3台の交流戦参戦はすでに決まっていたという。そんななか、今季からプライベーターとしてDTMに挑戦しているWRTとしても、なんとか交流戦に出場したいという意向があった。ただ、出場する場合は“自費”だった。


 ベルギーに本拠を置くWRTは、アウディR8 LMSを使ったGT3活動では世界トップクラスの実力をもっており、Audi Team HitotsuyamaはGT300でWRTと技術提携のパートナーシップを結んでいる。そこで、WRTはAudi Team Hitotsuyamaとアウディジャパンと協議。さらに、4台目を走らせたかったアウディジャパンの意向と三者の意向が一致し、こうして4台目のRS5 DTMの交流戦参戦が実現することになったのだ。


「今回は初めての特別交流戦ということもあり、メカニック等のコラボレーションも考えていますが、我々としては今後に向けたステップとして考えています。今後、日本でクラス1規定をやっていくうえでの足がかりとして、アウディジャパンとともに日本にWRTを呼んだようなニュアンスですね」と一ツ山代表。


 現在、チーム名は検討が進められているが『WRT & Hitotsuyama Team Audisport』のようなコラボレーションチームになるという。また、カラーリングについては、WRTで現在デザインを進めているが、Audi Team Hitotsuyamaのスポンサーロゴ等が加わり、「おそらくスペシャルカラーのようになると思います」とのこと。


 そしてドライバーについては、2008年のスーパーGT GT500クラスチャンピオンであり、二度のル・マン24時間ウイナーでもあるブノワ・トレルイエが決まった。トレルイエはDTMテストの経験もあり、もちろん富士の経験も豊富だ。


「日本で以前から人気があり、アウディスポーツのドライバーでもあるトレルイエ選手を呼びました。じつは他に日本人でも候補がいたのですが、そちらは実現しませんでした」と一ツ山代表は語る。


「トレルイエ選手自身も、日本でDTMマシンが走るということで、どうしても乗りたいとアウディ側にプッシュしていたそうです。すべての希望がうまくはまった感じですね」


 日独の対決となるスーパーGT×DTM特別交流戦のなかで、インポーターの支援をうけたスーパーGTチームとDTMチームのプライベーター同士のコラボレーションという新たなかたちを提示してくれたAudi Team HitotsuyamaとWRT。交流戦でどんな戦いをみせてくれるのか、大いに楽しみにしたいところだ。

テストでアウディRS5 DTMをドライブした経験をもつブノワ・トレルイエ
鈴鹿サーキットのピットレーンに並んだアウディスポーツ・チームWRT、アウディ・チーム・ヒトツヤマのアウディ、BMWチーム・シュニッツァーのBMW


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