コルベット新型GT3、カスタマー供給は北米チームから。欧州他への全面展開は2024年末以降に

2022年10月13日(木)12時47分 AUTOSPORT web

 GMスポーツカーレーシング・プログラムマネージャーのローラ・ウォントロップ・クラウザーによると、シボレーは、2024年のデイトナ24時間でレースデビューを予定している『シボレー・コルベットZ06 GT3.R』について、まずは自国アメリカのカスタマーに焦点を当て、ヨーロッパやその他地域への完全展開は2024年末か2025年初めになることを想定しているという。


 コルベット・レーシングを運営するプラット&ミラー社製の新型GT3マシンは、先日ミド・オハイオで初のサーキットテストを終えた。この新型コルベットGT3は、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とファナテック・GTワールドチャレンジ・アメリカ・パワード・バイ・AWSにおいて最初の存在感を示すように設定され、その後ほかの地域やシリーズを追加する予定となっている。


 しかしクラウザーは、ヨーロッパで「適切な」シリーズにコルベットZ06 GT3.Rを2台投入することを否定していない。ここで考えられるのは、WEC世界耐久選手権において2024年からスタートするGT3ベースの新しいプロ・アマクラスだ。


 クラウザーは10月12日(水)に行われたIMSA主催のZoomセッションで、「我々はカスタマーを獲得するつもりである」と記者団に語った。


「2024年はスロースタートとなるが、そこから成長させる予定です」


「クルマを受け取ってレースに参加する人たちには、コルベット・レーシングから完全なサポートを受けられるようにするつもりです」


「私たちは、彼らが私たちにとって良い姿を見せてくれることと、我々がこのクルマに真剣に取り組んでいることを人々に知ってもらいたい。だから、彼らがうまくやってくれることを確かめたいのです」


 具体的な市場計画についてSportscar365が尋ねると、クラウザーは次のように述べた。「最初の焦点はアメリカです。私たちのホームマーケットであり、市販車販売の大部分を占めている場所ですから」


「それはホームなので、同じ国であればサポートを考えるのも容易です。一方でそれ以外のことに目をつぶっているわけではありません」


「GT3はヨーロッパで大きなボリュームがあり、アジア市場も成長していることを理解しています。最初はアメリカでのスタートになりますが、他の地域にもたどり着く成長計画を持っています」


「ヨーロッパでも、私たちにとって適切なシリーズがあれば複数のクルマを販売する予定です」

シェイクダウンを行ったシボレー・コルベットZ06 GT3.R


■2024年は10〜12台の新型コルベットGT3が登場か


 同氏はこれらの時期について、「まずはアメリカ。2024年末か2025年初めには欧州でも販売を開始する予定」であると述べ、台数は初年度で「10〜12台の範囲になるだろう」と続けた。


「そのあたりは、まだ取り組んでいる部分です」と彼女は言った。


「FIAの規定では、最初の2年間で20台を製造しなければならない。我々はその要件を満たすつもりだが、そのためには適切なチームとクルマを配置する必要があります」


「それが実際にどの程度になるかはこれから見ていかないといけない。2024年に30台のマシンが世界中でレースをするというのは、いきなり実現するものではないでしょう」


「おそらく、それよりも少しゆっくりした歩みになり、合計で10〜12台くらいになると予想しています」


 クラウザーは、2024年のウェザーテック選手権にコミットする選ばれたカスタマー全員がデイトナ24時間のグリッドに着くことが、コルベットの目標であることを示した。


 一方、コルベット・レーシングが2024年IMSA GTDプロクラスにファクトリーエントリーするかどうかは、まだ発表されていない。


 Sportscar365は、同チームが2023年シーズンもウェザーテック選手権と並行してWECでプログラムを行うと理解している。彼らはGTDプロとGTE車両での“ラストシーズン”となるLMGTEアマクラスに参戦するものと考えられているが、前述のとおり詳細はまだ正式発表されていない。


 クラウザーは、「この計画を進める上で重要なのは、クルマやブランドにとって、そしてそのすべてに取り組む上で、何が理にかなっているかということです。そのため、発表の準備が整うまでそれを待つことになります」と付け加えた。

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