「来年はチームを作る余裕はない」巨人の阿部新監督に球界OBが見解 Aクラス復帰のために「やらなければいけないこととは順番が逆になる」

2023年10月15日(日)16時30分 ココカラネクスト

阿部新監督の仕事は多い。Aクラス復帰のためにどんな策を練るのだろうか(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 2年連続Bクラスという不本意な結果に終わった、2023年シーズンの巨人。最終戦終了とともに、原辰徳前監督が退任、新たに阿部慎之助新監督就任という、「世代交代」も行なわれている。

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 シーズン序盤から下位に沈み、浮上の兆しもみられることなく、4位でシーズンを終えた。異例の独走状態となったペナント覇者阪神にも大きく負け越したことで優勝を「アシスト」する結果となった。

 原前監督は2019年に、3度目の指揮官就任となり5年間チームを率いた。2019年、2020年とセ・リーグ連覇を成し遂げている。しかし両シーズンとも、日本シリーズではソフトバンクに敗れた。計17年間で通算1291勝という球団史上での最多勝利記録を打ち立てたが、最後は連続Bクラスに終わり、監督の座を自ら退くこととなった。

 阿部新監督は現役引退翌年の2020年から二軍監督に就任し、その後、一軍作戦兼ディフェンスチーフコーチを経て、今季より一軍ヘッド兼バッテリーコーチとして、指揮官の右腕としてシーズンを送ることに。そして来季からは、Bクラスからの脱却、ペナント奪還などチーム立て直しの重責を担う。

 すでに、シーズンを終えている巨人は、数名のコーチの退任も発表されるなど、来季へ向けた動きをみせている。大きな転換期を迎え、新体制への期待も膨らむ中、新人監督のスタートに複雑な心境を抱く球界OBの声も聞こえてきている。

 現役時、阪神の四番として何度も巨人との名勝負の主役を演じてきた掛布雅之氏がYouTubeチャンネル『掛布雅之の憧球』を10月13日に更新。阿部新監督に対する、自身の胸の内を明かしている。

 掛布氏は、阿部新監督を子供の頃から知っているとして「自分の息子みたいに感じる。来年の阪神巨人戦は複雑」と苦笑いを浮かべながら、続けて「来年の阿部新体制の巨人はチームを作る余裕はないでしょう」と見込みを述べている。

 その上で、Aクラスを逃しているここ2シーズンの結果を踏まえ「3年連続Bクラスは巨人史上にない」と振り返り、「(来季は)勝たなきゃいけない。阿部新監督がやらなければいけないこととは、順番が逆になるが、勝ってからチームを作るということ」として、新体制でも勝利が最優先であると強調。

 加えて「このオフには相当、(人事での)動きはあると思いますけども、良いスタッフを組んで、良い形で来年の巨人をスタートさせて貰いたい」とエールも贈っていた。

 数々の功績を残した原前監督から「バトン」を受け取ることとなった阿部新監督。Aクラスへの返咲きが至上命題として、大きな期待と重圧を背負いながらの指揮官1年目のシーズンとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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