最終ラインから攻撃の起点に! 手応えを口にした板倉滉「無理にスピードを上げすぎず…」

2023年10月18日(水)0時3分 サッカーキング

最終ラインの一角を務め、攻守に存在感を示した板倉滉 [写真]=金田慎平

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 キリンチャレンジカップ2023が17日に行われ、日本代表がチュニジア代表を2−0で下した。試合後、DF板倉滉(ボルシアMG/ドイツ)が取材に応じた。

 板倉は13日に行われたカナダ代表戦で出番がなかったため、コンディションを整えてチュニジア代表との一戦に臨んだ。試合を通して日本代表がボールを握る時間が続いた中、板倉も最終ラインからの積極的な持ち出しや中央を通すパスなどで攻撃の起点に。「運ぶ時と運ばない時の判断はうまくできたかなと思います」と一定の手応えを示している。

 チュニジア代表に押し込まれる時間を作らせずに試合を進めると、43分には古橋亨梧(セルティック/スコットランド)が先制ゴールを記録。後半も同じ構図で日本代表がボールを保持する時間が続く中、69分には左サイドを突破した久保建英(レアル・ソシエダ/スペイン)からの折り返しを伊東純也(スタッド・ランス/フランス)が決めてリードを広げた。

 なかなか前に出て来ることなく、自陣で構える布陣を選択したチュニジア代表に対して、板倉は「来て欲しかったなというか、自分たち的には来てくれた方が相手が動くので崩しやすいなというイメージはありました」と本音を明かしつつも、「構えられてしまってはいましたが、そこで毎回毎回無理にスピードを上げすぎず、状況を見ながらうまくやれたかなとは思います」とその中で工夫したことにも言及。「中盤の選手やその1個前の選手を見ながらプレーを選べました」とビルドアップ面でのポジティブな要素にも触れながら、11月から始まるFIFAワールドカップ2026アジア2次予選を見据え、今日の試合を活かしていくことを誓った。

「色んな相手がいると思いますし、対日本というところで引いてくるチームもあると思います。ただ、そういう相手に対してどうやって崩していくか。今日みたいに焦れずに相手が来るのを待ちながら、なおかつ相手が来た時にチャンスを逃さないことを意識していきたいです。もちろん、今日の試合ではもっと良い場所にパスを付けられたなと思う場面もたくさんありますが、試合全体を通してコントロールはできたかなと思います」

 現在の日本代表では、板倉に加えて、センターバックでコンビを組む冨安健洋(アーセナル/イングランド)、そして中盤の遠藤航(リヴァプール/イングランド)と守田英正(スポルティング/ポルトガル)が攻守において安定したセンターラインを形成している。「みんなが似たような考えを持ちながらプレーできていることが大きい」とその理由に触れた板倉は「ボールを持っている状況でサイドに出すことは簡単ですが、そこを我慢して自分とトミが持ちながら、航くんと守田くんのところを使っていけたのが良かったと思います」と充実感を口にした。

 また、守備面では危ないシーンも少なく、シュートを打たれたのは板倉が交代した後のわずか1本のみ。「確かにシュートを打たれた感覚はなかったです」と話した通り、冨安との“鉄壁コンビ”で付け入る隙を与えなかった。板倉は相棒の冨安について「飛び抜けた身体能力と危機察知能力を持ちながら、常に周囲の状況を把握して動く素早さとかは、実際に隣でやりながら『すごいな』と感じています」と話す。守備面での手応えについては「今日は守備で押し込まれる時間帯は少なかったですが、奪われた時の切り替えで自分たちが良いポジション取れていたからこそだと思いますし、そこで相手に1つ起点を作られると、ラインがズルズル下がってしまうと思うので、その辺りのリスク管理は良かったと思います」とコメント。「良い形でボールを奪えると良い攻撃に繋がるというのは、常日頃から重きを置いていること」と語った上で、ボールを握れる試合における“切り替え”の重要性を主張した。

「確かに今日は最初からボールを持っている時間も長かったです。ボールを持ちながら相手をコントロールすることもできていましたし、取られた後も攻撃から守備への切り替えがチーム全体で早かったと思います。それをすることで良い状態でボールを奪えており、特に前半なんかはそういうシーンがたくさんありました。ああいう試合をまたできればと思います」

 この日の日本代表は自陣ペナルティエリア付近まで押し込まれることを未然に防いだことで、チュニジア代表にフィニッシュまで持ち込まれるシーンを作らせなかった。板倉は最終ラインで数的不利になる状況も決して少なくはなかったと語ったが「そこは横にズレて対応することができました」と話している。「ワントップは自分とトミの間にいましたが、1発でやられるような場面ではないことが多かったです。ジェバリ選手にボールが入った時に、1対1で捕まえにいく部分もありますが、2対1の状況を作ってやれました。チャレンジもしやすい距離感でしたし、そういう意味では相手の良さを消せたかなと思います」と、冨安との連携にも自信をのぞかせた。

 10月の活動を終えた日本代表は、いよいよ11月からFIFAワールドカップ2026に向けたアジア2次予選の戦いをスタートさせる。“守備の要”としてその活躍に大きな期待がかかる板倉は、10月の活動を振り返って「今回の2試合で2連勝できたのは大きい結果だと思います。僕個人としても、ゼロで抑えられたのは大きな手応えとなりました」とコメント。次回の活動に向けては「また自分のチームに戻って、良い状態で戻って来れればと思います」と意気込んだ。

サッカーキング

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