日本代表MF中村敬斗、仏2年目進化のウラに“役割の変化” ゴールラッシュで欧州5大リーグ日本人初5戦連発

2024年10月22日(火)5時0分 スポーツ報知

Sランス・中村敬斗

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◆フランス リーグ・アン 第8節(20日)

 Sランスの日本代表MF中村敬斗(24)が、欧州5大リーグで日本人初の5試合連続得点を記録した。フル出場したアウェーのオセール戦で0—2の後半終了間際に同MF伊東純也(31)の右クロスを頭で合わせた。21〜22年、ドイツ1部ビーレフェルト(当時)でMF奥川雅也(現アウクスブルク)が記録した4試合連続を更新した。チームは1—2で敗れたが、8戦5発で得点ランクリーグ3位タイに浮上。フランスでの2シーズン目で進化した姿を見せた。

 勢いに乗る中村が、新たな記録を打ち立てた。0—2の後半アディショナルタイム(AT)5分。右サイドの伊東からのクロスをゴール中央で頭で合わせた。「ピンポイントで(ボールが)来て、合わせるだけだった。(伊東)純也くんに感謝したい」。連続試合得点を5に伸ばし、欧州主要リーグで日本人最長記録を更新した。

 8試合目で昨季の4得点も早くも上回ったが、役割の変化がゴールラッシュにつながっている。チームの攻撃の中心は、爆発的なスピードを生かしたドリブルや正確なクロスを持つ右サイドの伊東が担う。そのため、左サイドの中村に求められているのは持ち味の突破ではなく、攻撃の組み立てに関わることだ。「ちょっと(中盤に)下りて、(ボールを)はたいて、右に散らしてほしいと言われている。中で受けて、(サイドに)張るなと」

 第4節のナント戦(2〇1)では、ゴール正面で伊東からのパスを受けて決勝点となる今季初得点。そこから5戦連発。うち3得点が伊東とのコンビから生まれたもの。また昨季から、アフリカ系の選手が多い同リーグで持ち味のドリブルだけで勝負するのではなく、ゴール前で得点の取れる位置取りを続けてきたことも結果につながっている。日本代表として戦った15日のW杯最終予選・オーストラリア戦(1△1)ではオウンゴールを誘発。三笘薫とともに名を連ねる左サイドは、森保ジャパンの武器になっている。

 今季初のフル出場も果たし「昨季だったらこういう負け試合で、たぶん交代させられていた。少しずつ信頼を得てフルで使ってもらったことにも感謝したい」と手応えを口にした中村。24歳のアタッカーが、フランスで進化を続けている。

 ◆主な連続得点記録 スペイン1部では12〜13年シーズンにバルセロナFWメッシがリーグ最長21試合連続得点を記録。20クラブで構成されるリーグで、すべての相手からゴールを奪った。プレミアでは15〜16年シーズンにレスターのFWバーディーが11試合連続ゴール。欧州リーグでは20〜21年シーズンに準優勝だったインテル(イタリア)のベルギー代表FWルカクが、同大会での連続得点記録を11に更新した。J1では元スペイン代表で横浜MのFWサリナスが97〜98年に達成した8が最多。

 ◆中村 敬斗(なかむら・けいと)2000年7月28日、千葉県生まれ。24歳。柏ジュニア—三菱養和SCを経て、17年12月に高校2年生でG大阪と契約。18年開幕戦でJ1デビュー。19年夏にはオランダ1部トウェンテに期限付き移籍。ベルギー1部シントトロイデン、オーストリア2部ジュニアーズ、同国1部LASKを経て、23年夏にフランス1部Sランスに完全移籍。フル代表デビューは23年3月のウルグアイ戦で通算13試合8得点。180センチ、73キロ。

スポーツ報知

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