LEXUS GAZOO Racing 2018スーパーGT第8戦もてぎ レースレポート

2018年11月12日(月)10時24分 AUTOSPORT web

SUPER GT 第8戦
MOTEGI GT 250km RACE GRAND FINAL


立川/石浦組LEXUS LC500が2位表彰台を獲得
2連覇を目指した平川/キャシディ組は猛追及ばずランキング2位
GT300クラスでも追い上げた嵯峨/平手組プリウスが2位で逆転タイトルならず


 スーパーGTの最終戦がツインリンクもてぎで開催。同点首位でタイトルを争うこととなった平川亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM’S LC500 1号車が、6番手スタートから猛追を見せ、最後はライバルとの直接対決となりましたが、惜しくも逆転はならず、ランキング2位でシーズンを終えることとなりました。
 
 レースは立川祐路/石浦宏明組 ZENT CERUMO LC500 38号車が同じく最後まで首位を追い詰めましたが届かず2位。GT300クラスでも、嵯峨宏紀/平手晃平組 TOYOTA PRIUS apr GT 31号車が最後まで優勝を争いましたが惜しくも2位に終わり逆転タイトル獲得はなりませんでした。


 スーパーGT第8戦『MOTEGI GT 250km RACE GRAND FINAL』が11月10日(土)、11日(日)の両日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。
 
 2018年シーズンの最終戦となる今大会、注目のタイトル争いは、ディフェンディングチャンピオンである平川/キャシディ組 1号車と、NSX 100号車が全くの同ポイントというまれに見る激戦のまま迎えることとなりました。また、au TOM’S LC500 36号車の関口雄飛も、12ポイント差で逆転タイトルの可能性を残してこの大会に臨みました。


 GT300クラスでも、現行のミッドシップにRV8Kエンジンを搭載した車両としては今大会がラストレースとなる嵯峨/平手組 31号車が首位と14ポイント差の3位、今季2勝を挙げている新田守男/中山雄一組 K-tunes RC F GT3 96号車が16ポイント差の5位と、こちらも6台がタイトル獲得の可能性を残しての最終戦となりました。


◆予選◆


 朝の練習走行は、前夜の雨で濡れた路面が徐々に乾いていくコンディションで行われました。その後路面は完全に乾き、午後2時、やや雲は出てきたものの気温22度、路面温度26度とこの時期にしては暖かいコンディションでノックアウト方式の予選が開始されました。
 
 Q1はいつもの通り、15分間のセッション前半は動きはなく、ちょうど半分くらいを過ぎたところでほぼ一斉にコースイン。計測3周目から各車タイムを更新していくなか、石浦の38号車とキャシディの1号車がまずまずのタイムで上位へ。4周目に山下健太がアタックを担当したWedsSport ADVAN LC500 19号車がこの2台の間に飛びこみ、最終的には38号車が4番手、19号車が6番手、1号車が7番手でQ2へ進出。

2位表彰台を獲得したZENT CERUMO LC500


 逆転タイトルの可能性を残す36号車は中嶋一貴がアタックを担当。しかし、セッティングに苦しんだ中嶋一貴はS字コーナーでコースオフを喫するなどタイムが伸びず、まさかの最後尾15番手。早めにタイムを出してピットへ戻った大嶋和也のWAKO’S 4CR LC500 6号車もタイムを更新してきたライバルにかわされ10番手、ヘイキ・コバライネンのDENSO KOBELCO SARD LC500 39号車が12番手でともにQ1敗退となりました。


 Q2(10分間)も残りが7分を切ったあたりからコースへ。まず1号車の平川がこれまでのコースレコードを上回る好タイムを叩き出しましたが、ライバル勢もこれをさらに上回るタイムをマーク。立川の38号車が意地を見せてライバル勢の中に割って入るも4番手。1号車は6番手、最後にアタックラップを決めた国本雄資の19号車は7番手から決勝をスタートすることとなりました。


 GT300クラスでは、Q1でSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車のアタックを担当した19歳のルーキー宮田莉朋が好走を見せ4番手。逆転タイトルを狙う96号車は中山雄一のアタックで10番手、嵯峨がアタックした31号車も進出ラインぎりぎりの14番手でQ2進出を決めました。


 このQ1での進出争いは、14番手の31号車から6台が0.05秒内という僅差となり、31号車のチームメイトであるTOYOTA PRIUS apr GT 30号車はベテラン織戸学が懸命のアタックを見せましたが0.042秒及ばず18番手。arto RC F GT3 35号車はナタポン・ホートンカムがアタックし27番手。


 Q2では平手がアタックした31号車が8番手。96号車が12番手、60号車が13番手グリッドからの決勝スタートとなりました。


◆決勝◆


 11日(日)は雲ひとつない快晴に恵まれ、気温24度、路面温度30度という絶好のレースコンディションの下、午後1時30分に栃木県警の白バイ、パトカーによる先導の交通安全啓発パレードラン、そして1周のフォーメーションラップを経て、53周で競われる決勝レースのスタートが切られました。


 4番手スタートの38号車立川は順位をキープ。これに6番手から好スタートを決めたキャシディの1号車が1台かわして続く形に。2台のLC500は前車との差を詰め、3台での3位争いとなりました。


 19周終了時点で首位の車両、21周終了時点で、3位を争っていた車両と同時に4位の38号車がピットイン。これで首位は1号車とタイトルを争うNSX 100号車に。キャシディの1号車が2位でこれを追う直接対決となりました。


 30周目を終えたところで、タイトルを争う2台は同時にピットイン。100号車は実質的な2位へと浮上していた38号車のすぐ後に、1号車はその後、数台を挟む形の8位でコースに復帰しました。

最後までタイトルを争ったKeePer TOM’S LC500


 石浦はタイヤを交換したばかりの100号車の猛追を再三にわたって受けますが、必死の防衛で、2位をキープ。一方、平川へと交代した1号車は8位でコースに復帰してから次々に前車をパスし、36周目には100号車の後、4位へと浮上しました。


 37周目を終えた時点で、100号車と1号車の差は約7秒ありましたが、平川はハイペースでこの差をみるみる詰めていき、残り8周の時点でその差は1秒を切るまでに。GT300クラスの車両をかいくぐりながらの、息を飲むようなバトルに観客は魅了されました。


 最後までテール・トゥ・ノーズで100号車を追い詰めた1号車平川でしたが、惜しくも逆転ならず、100号車に続く4位でフィニッシュ。2年連続でのチャンピオン獲得は叶いませんでした。


 2位を行く38号車石浦も、今季初勝利をめざし首位との差を詰めていき、終盤には1秒以内でのバトルを繰り広げましたが、こちらも及ばず2位フィニッシュ。それでも38号車は今季最高位での表彰台獲得となり、ランキングも4位へ浮上。


 19号車が5位、6号車が6位、39号車が8位まで追い上げ、ポイント獲得で最終戦を終えました。


 GT300クラスでは、逆転タイトルの可能性を残す31号車平手が序盤から追い上げ、タイトルを争うライバルとの直接対決を展開。その後、平手はピットインを最後まで引っ張り、一旦首位へと浮上すると、ライバルと同様のタイヤ無交換作戦で嵯峨へとドライバーチェンジ。


 しかし、先にピットインしていたライバルもプッシュを続けており、31号車は惜しくもライバルの直後となる2位でのコース復帰となりました。31号車の後半を担当した嵯峨は逆転を目指し追撃を開始しましたが、当初コース上のタイヤカスを拾ってしまいペースダウン。その後タイヤカスが除去されるとペースを取り戻し、ふたたび首位との差を詰めていきましたが、惜しくも届かず2位でフィニッシュ。こちらも逆転タイトルはならず、ドライバーズランキング3位で終えることとなりました。
 
 逆転タイトルの可能性を残して今大会に臨んだもう1台の96号車もタイヤの選択が合わず追い上げならず。10位に終わりました。


ZENT CERUMO LC500 38号車 ドライバー 立川祐路


「1年間応援ありがとうございました。今回自分たちは残念ながらチャンピオンシップ争いには残れなかったのですが、シーズン最後に良いレースができたと思います」


「あと一歩のところで優勝できなかったのは残念ですが、フィーリングも良かったし、来年につながるレースができたと思いますので、来年はリベンジしたいと思います」


ZENT CERUMO LC500 38号車 ドライバー 石浦宏明


「今シーズン、全戦ポイントは取っていますが、優勝がなかったし、上手く行かないレースも多かったのですが、最後の3戦、SUGO、オートポリス、今回のもてぎでどんどんチームとクルマのパフォーマンスも上がってきて、最後は良い形で終われてすっきりしたところはあります」


「優勝できなかったのはちょっと残念ですが、今回は予選も自分たちができる限りの順位を取れましたし、決勝も全力を尽くし、可能な限り追い上げての2位ということで、シーズンをこういう良いレースで締めくくれたのは良かったです」

GT300クラスで2位表彰台を獲得したTOYOTA PRIUS apr GT 31号車の嵯峨宏紀(右)と平手晃平(左)


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