ハンドサイクル事故で療養中のザナルディ、身体と神経が安定状態に。自宅近くの病院へ転院

2020年11月24日(火)16時48分 AUTOSPORT web

 ミラノのサン・ラッファエーレ病院は土曜日、アレックス・ザナルディの健康状態が改善したため、ザナルディを彼の自宅に近いパドバの医療機関に移送することになったと発表した。


 数カ月の間、ザナルディの状態についてはほとんど発表が行われてこなかった。ザナルディは6月にトスカーナで行われたハンドバイクのレースで、対向車のトラックと衝突するという酷い事故に遭っていた。頭部と顔面に重傷を負ったザナルディは、シエナのサンタ・マリア・レ・スコッテ病院に収容され、まずは人工的な昏睡状態に置かれた。


 ザナルディはその後3回に分けて、神経および頭蓋顔面の再建手術を受けた。


 なお、サン・ラッファエーレ病院の声明によると、ザナルディは「身体および神経が通常の安定状態に達したため、他の医療施設へ移送が可能になり、結果的に家族の住む自宅近くへ移れることになった」という。


「この2カ月間、彼は身体的および認知的リハビリテーションをこなすことができていた」と病院側は発表している。


 F1ではジョーダン、ミナルディ、ロータス、ウイリアムズでレースをしてきたザナルディは、2001年にドイツのラウジッツリンクで行われたCARTのレースでの大クラッシュで両足の下部を失った。


 しかし気丈で勇敢なザナルディは、モータースポーツへの目覚ましいカムバックを遂げ、BMWとともにツーリングおよびGTカー分野へ参戦し、同時にパラリンピックの競技でも卓越した成功を収め、2012年のロンドンおよび2014年のリオでのパラリンピックで複数の金メダルを獲得している。

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