MotoGPヘレステスト、初日はドゥカティがワン・ツー。中上がホンダ最速の3番手タイムを記録
2018年11月29日(木)12時30分 AUTOSPORT web
11月28日、スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで、今年最後となるMotoGPクラスのオフィシャルテストがスタートした。
初日はやや肌寒いものの天候にも恵まれ、ドライコンディションでテストは行われた。9時30分から17時30分までの8時間の予定で行われたが、コースインが始まったのは11時半ごろから。その後、お昼ごろからほとんどのライダーが走行を開始した。
初日のトップタイムを記録したのはダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)。ペトルッチは残り1時間を切った16時38分ごろに1分37秒968を記録、トータル53周を回り、44周目にファステストラップを記録した。
2番手に1分38秒185でアンドレア・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)が続き、ドゥカティのワークスチームが初日ワン・ツーで終えたが、ドヴィツィオーゾはこのタイムを記録した翌周の54周目、セクター1でファステストを更新してタイム短縮をねらったが、セクター2の5コーナーで転倒。これで初日の走行を切り上げた。ドヴィツィオーゾに大きなダメージはなかった模様。
3番手に1分38秒348で中上貴晶(ホンダ)が続いた。中上は26周目の14時36分ごろに1分38秒667を記録して3番手に浮上。その後、他のライダーがタイムを更新し、6番手まで後退したが、残り1時間を切った57周目の16時41分ごろに1分38秒348を記録して2番手に浮上。その後、ドヴィツィオーゾに逆転されたものの、トータル66周を回り、トップのペトルッチからコンマ380差、ホンダ勢のトップとなる3番手で初日を終えた。中上は今シーズン、チームメイトのカル・クラッチロー(ホンダ)が駆っていたものと同仕様のマシンを手にし、ユーズドタイヤでもコンスタントなラップを重ねていた。なお、オーストラリアGPで負傷したクラッチローは今回のテストも欠場している。
4番手に1分38秒376でマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)。ビニャーレスは16時21分ごろに1分38秒376を記録してトップに浮上したが、ペトルッチ、ドヴィツィオーゾ、中上に逆転されて4番手。トータル58周を回り55周目にベストラップを記録した。
マルク・マルケス(ホンダ)が1分38秒517で5番手に続いた。マルケスは14時30分ごろ、走行開始28周目にリーダーボードのトップに浮上したが、このタイムが初日のベストとなり、トータル50周を回った。
6番手に1分38秒659でフランコ・モルビデリ(ヤマハ)が続き、ホルヘ・ロレンソ(ホンダ)が1分38秒749で7番手に。ロレンソは11時30分すぎには走行を開始、すぐにファステストを更新し、14時10分に1分38秒749を記録してリーダーボートのトップに立つ。初日はトータル56周を回り、7番手となったが、ホンダのマシンへの適応を進めている。
8番手に1分38秒816でジャック・ミラー(ドゥカティ)、9番手に1分38秒830でアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が続いた、今年からSBKに転向したバウティスタは、昨日までの2日間、ヘレスで行われていたSBKのテストに初参加。そのままヘレスに残り、ミケーレ・ピロ(ドゥカティ)の代わりにドゥカティのテストライダーとして、今回のテストに参加した。ルーキーのジョアン・ミル(スズキ)は11時30分ごろに真っ先にコースイン。13時すぎごろに7コーナーで転倒し、この転倒でセッションは一時赤旗中断となったが、ミルはその後、マシンを乗り換えてコースに出ると、トータル52周を回り、1分38秒956でルーキートップの10番手となった。
アンドレア・イアンノーネ(アプリリア)が24周を回り、20周目に記録した1分39秒008で11番手に続き、ティト・ラバット(ドゥカティ)が53周を回り、1分39秒097で12番手に。アレックス・リンス(スズキ)は2019年型のエンジンなど、ニューパーツを投入したマシンで初日の最多周回となる87周を回り、29周目に記録した1分39秒150で13番手となった。ルーキーのフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ)は1分39秒157で14番手、同じくルーキーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が1分39秒414で15番手に続いた。
ポル・エスパルガロ(KTM)は1分39秒552で16番手。バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)は1分39秒564で17番手。ロッシはニュータイヤでのアタックは行わなかった模様。アプリリアのテストライダー、ブラッドリー・スミス(アプリリア)が1分40秒174で18番手。ヨハン・ザルコ(KTM)が1分40秒192で19番手に続き、カレル・アブラハム(ドゥカティ)が1分40秒438で20番手、ハフィス・シャーリン(KTM)が1分40秒630で21番手に続いた。
スズキのテストライダー、シルバン・ギュントーリ(スズキ)は1分40秒743で22番手。ルーキーのミゲール・オリベイラ(KTM)は1分41秒699で23番手。アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)の代役として今回のテストに参加したマッテオ・バイオッコ(アプリリア)は1分42秒766で24番手となった。
以下、MotoGPヘレスオフィシャルテスト1日目タイム結果。
■MotoGPヘレスオフィシャルテスト1日目タイム結果
Pos. | No. | Rider | Team | Motorcycle | Time | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 9 | D.ペトルッチ | ドゥカティ・チーム | ドゥカティ | 1’37.968 | 44/53 |
2 | 4 | A.ドヴィツィオーゾ | ドゥカティ・チーム | ドゥカティ | 1’38.185 | 53/53 |
3 | 30 | 中上貴晶 | LCRホンダ・イデミツ | ホンダ | 1’38.348 | 57/67 |
4 | 12 | M.ビニャーレス | ヤマハ・ファクトリー・レーシング | ヤマハ | 1’38.376 | 55/58 |
5 | 93 | M.マルケス | レプソル・ホンダ・チーム | ホンダ | 1’38.517 | 28/50 |
6 | 21 | F.モルビデリ | ペトロナス・ヤマハSRT | ヤマハ | 1’38.659 | 54/70 |
7 | 99 | J.ロレンソ | レプソル・ホンダ・チーム | ホンダ | 1’38.749 | 31/56 |
8 | 43 | J.ミラー | アルマ・プラマック・レーシング | ドゥカティ | 1’38.816 | 61/72 |
9 | 19 | A.バウティスタ | ドゥカティ・テスト・チーム | ドゥカティ | 1’38.830 | 36/64 |
10 | 36 | J.ミル | チーム・スズキ・エクスター | スズキ | 1’38.956 | 52/52 |
11 | 29 | A.イアンノーネ | アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ | アプリリア | 1’39.008 | 20/24 |
12 | 53 | T.ラバット | レアーレ・アビンティア・レーシング | ドゥカティ | 1’39.097 | 49/53 |
13 | 42 | A.リンス | チーム・スズキ・エクスター | スズキ | 1’39.150 | 29/87 |
14 | 63 | F.バニャイア | アルマ・プラマック・レーシング | ドゥカティ | 1’39.157 | 50/51 |
15 | 44 | P.エスパルガロ | レッドブルKTMファクトリー・レーシング | KTM | 1’39.241 | 48/58 |
16 | 20 | F.クラルタラロ | ペトロナス・ヤマハSRT | ヤマハ | 1’39.414 | 59/59 |
17 | 46 | V.ロッシ | ヤマハ・ファクトリー・レーシング | ヤマハ | 1’39.564 | 28/50 |
18 | 38 | B.スミス | アプリリア・レーシング・テスト・チーム | アプリリア | 1’40.174 | 64/69 |
19 | 5 | J.ザルコ | レッドブルKTMファクトリー・レーシング | KTM | 1’40.192 | 45/56 |
20 | 17 | K.アブラハム | レアーレ・アビンティア・レーシング | ドゥカティ | 1’40.438 | 29/43 |
21 | 55 | H.シャーリン | KTMテック3・レーシング | KTM | 1’40.630 | 38/51 |
22 | 50 | S.ギュントーリ | スズキ・テスト・チーム | スズキ | 1’40.743 | 31/48 |
23 | 88 | M.オリベイラ | KTMテック3・レーシング | KTM | 1’41.699 | 57/61 |
24 | 15 | M.バイオッコ | アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ | アプリリア | 1’42.766 | 44/49 |