ラッセルのクラッシュはブレーキの不具合が原因か。影響を小さく抑えたとっさの判断をチームが称賛/F1アブダビテスト

2023年12月1日(金)18時0分 AUTOSPORT web

 チームの情報筋によると、今週火曜日にアブダビで行われたタイヤテストにおいて、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がクラッシュにより走行を終えなければならなかったのは、異常なブレーキの不具合が原因だという。


 テストは現地時間午前9時25分から始まり、ラッセルは午後1時過ぎにヘアピンでコースオフした。マシンがすぐに修理できないほどの損傷を負ったという事実は、W14の受けた衝撃が走行を終了するほど深刻なものだったことを示している。ヤス・マリーナ・サーキットのターン6が低速コーナーであることを考えると、右のフロントサスペンションがほとんど車体から外れそうになっていたということは、コーナー進入前に衝撃があったことを示しており、メカニカルトラブルがラッセルのクラッシュを引き起こしたという確かな証拠となっている。

ヤス・マリーナ・サーキットのコースレイアウト


 水曜日と木曜日にFIA F2のテストが行われている間に、起きたことを目撃した数人の目撃者から証言を得られたが、彼らの説明はブレーキの不具合が事故を起こしたということで一致していた。このことはメルセデスの関係者も裏付けており、事故の影響を比較的小さく抑えたラッセルのとっさの判断を称賛した。


 時速70km強で通過するヘアピンに近づく際に、ラッセルは約時速320kmで走行中にブレーキをかけたが、彼はペダルを完全に踏み込んでいるのにマシンが減速しないのを感じた。ランオフエリアの終わりにあるテックプロバリアに正面衝突することを避けるために、ラッセルはランオフエリアの終わりに行き着くまでに右に進んで横向きにバリアに当たって大きく速度を下げ、スピンした。すでにスピードは大幅に下がっていた。


 最も大きなダメージを受けたのは、ラッセルができる限り減速するために意図的にコースの端に当てたW14の右のフロントコーナーだった。ブレーキの不具合を完全に調査する必要があること、またシャシーの修理には時間が足りないという事情もあり、メルセデスはラッセルの走行を終了した。ラッセルが午後に試す予定だったセットアップは、フレデリック・ベスティに引き継がれた。


 メルセデスがラッセルのクラッシュの原因についてコメントを発表していないことを考えると、火曜日に起きたことへの完全な説明をチームが行う可能性は低いため、何がブレーキの不具合を起こしてラッセルの1年の締めくくりを残念なものにしてしまったか突き止めるには、チームの情報筋に頼らざるを得ない。

2023年F1アブダビテスト ジョージ・ラッセル(メルセデス)



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