選手協会がナポリの“お家騒動”に介入…会長命令の罰金処分には「正当な理由がない」?

2019年12月1日(日)3時8分 サッカーキング

フロントと現場の対立が深まるナポリ [写真]=Getty Images

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 国際サッカープロ選手協会(FIFPro)は30日、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長が同クラブに所属する選手に対して科そうとしている罰金処分に関する声明を発表した。同日、イタリアメディア『Football Italia』が伝えた。

 ナポリは今月初め、成績不振を理由に、チームに対して緊急合宿を指示していた。しかし、5日にホームで行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ第4節ザルツブルク戦(1−1)後、選手たちはクラブが合宿のために用意したバスへの搭乗を拒否。主力選手とクラブ幹部の間で口論が勃発し、結局合宿は中止となった。

 デ・ラウレンティス会長はこの騒動を受け、各選手に対して月給の25〜50%相当の罰金を科すことを決めていた。クラブ幹部と激しく対立したブラジル代表MFアランへの制裁が最も重く、キャプテンとしてチームの反抗を率先したイタリア代表FWロレンツォ・インシーニェにも相応の罰金が科せられる模様だ。イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、選手たちは会長の決断に反発し、弁護士を通じた法的解決を模索しているようだ。

 そんな中、FIFProは次のような声明を発表し、ナポリとデ・ラウレンティス会長を非難。罰金処分は不当だと主張し、法的措置をほのめかして同クラブに圧力をかけた。

「選手の給与を徴収するというナポリの意図には、正当な理由がありません。FIFProは、選手が帰宅し家族と再会することを禁じたザルツブルク戦後のナポリの臨時的な決定は、許されないことだと考えています。他のすべての被雇用者と同様、プロサッカー選手にはプライベートを尊重する権利があります」

「ナポリが罰金の適用を求める根拠は、選手がナポリの不当な指示に従うことを拒否したため。これはイタリアの団体交渉協定の規定に反しています。試合結果に不満な場合でも、ナポリの選手は、幻滅したクラブの独断的な決定を受けることはできません」

「私たちはFIFProメンバーのイタリアプロサッカー選手協会(AIC)の意見を反映し、カルロ・アンチェロッティ(監督)とナポリの選手たちが、明らかに困難な時期において団結していることを支援します。FIFProはAICと緊密に協力して、選手がさらなる“侵害”や“脅迫”を受けないように支援する準備ができています」

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