全10戦の2023年カレンダー発表。2019年以来の欧州域外、南ア復活とアジア最終戦を予定/WorldRX

2022年12月9日(金)17時25分 AUTOSPORT web

 電動化初年度の最高峰クラス『RX1e』でも“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)が自身5度目のドライバーズタイトル獲得を決めたWorldRX世界ラリークロス選手権は、変革を遂げた2022年シーズンを終え、12月7日付けで来季2023年のカレンダーを発表。象徴的なヨーロッパ各国の会場に加えて、2019年以来となる欧州域外ラウンドの南アフリカと、開催地未定ながらアジアでの最終戦がスケジュールされた。


 来季2023年で、世界選手権化を果たして10年目を迎えるWorldRXは、ひさびさに復活のアフリカ大陸とアジアを歴訪する。発表されたカレンダーには、そうした興味をそそる新たな要素に加え、シリーズを象徴する会場や、このスポーツの伝説的な発祥の地を含む、お馴染みのトラック復活も予定されている。


 この12月に開催されたFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)で承認されたスケジュールは、ダブルヘッダーを含む全10戦となり、開幕戦は2022年同様6月中旬にノルウェーのヘルが担当する。


 その直前となる5月には、こちらも前年度同様にEuroRX1/RX3の“スタンドアローン”イベントとしてハンガリーのニーラドに位置する“赤い大釜”の異名を持つトラックにて、欧州選手権が一足早い開幕を迎える。


 そして最高峰『RX1e』は7月のスウェーデンへ向かい、聖地ホーリエスで開催される伝統的なイベント『マジック・ウイークエンド』でシリーズ通算100戦目の記念すべきラウンドを開催する。


 さらに3週間後には海峡を渡り、こちらも2019年以来のカムバックとなるイギリスはケントにある“ラリークロス生誕の地”とも呼ばれるリデンヒルで真夏の1戦を実施。さらにシリーズ初期の定番であったベルギーのクラシックな競技場メテが復活し、2022年にレイアウトが変更されたポルトガルのモンタリグレと続いていく。


 続いてヨーロッパ・ラウンド最終戦となるドイツでは、F1トラックのスパ・フランコルシャンが“古刹”とも言えるメテに回帰したベルギーと同様に開催地を変更。ニュルブルクリンクの特設トラックから、ハンブルグ郊外ブクステフーデ近くの特徴的なトラック、エステリングが2018年以来のカレンダー復活を果たす。

2022年最終戦のニュルでは、伝説の『ランチア・デルタ・インテグラーレ』をベースとする『ランチア・デルタEvo-e RX』がデビューを飾った
そのドイツ戦は、2023年にニュルからハンブルグ郊外ブクステフーデ近くの特徴的なトラック、エステリングに回帰する


■2023年カレンダーはラリークロス界で「最高のものを体現したと確信」


 そのドイツ戦を終え、船積みされた電動車両はケープタウンに運ばれ、有名なテーブルマウンテンを望むキラーニー・インターナショナル・レースウェイでダブルヘッダーを実施。約1カ月の空白を経て、まだ発表されていないアジアの新しい会場でフィナーレを迎える。


 シリーズを主催するラリークロス・プロモーターGmbHのエグゼクティヴ・ディレクター、アーネ・ディルクスは「直近のシーズンとは明らかに少し違うように見えるが、ついに『翼を広げ』て、ふたたびヨーロッパの外に出ることをうれしく思う」と、世界選手権の名称を掲げるシリーズの復権に意欲を見せた。


「こうして2023年のWorldRXカレンダーを発表できたことをうれしく思っている。このカレンダーはラリークロス界で最高のものを体現したと確信しているし、ここ数カ月、舞台裏では多大な努力を払ってきたからね」と続けたディルクス。


「この偉大なチャンピオンシップのプロモーターを引き継いで以来、我々はケープタウンに戻って熱狂的な南アフリカのファンの前で、このWorldRXを紹介することに専念してきた。同時にアジアでの新しいイベントをそのラインに追加できることを非常に楽しみにしている。これらの存在こそ、シリーズの世界選手権の資格を真に強調している要素だからね」


 同様に、リデンヒル、メテ、エステリングの復活も「我々の願いを反映したものだ」と主張する。


「これらカリスマ的なヨーロッパの会場の再導入は、ラリークロスの豊かな遺産と伝統を祝いながら、電動化されたスポーツの未来を受け入れて欲しいという願望も示したものだ。同様に今季のヘル、ホーリエス、モンタリグレ、そしてもちろんニーラドで見られた大観衆は、これらサーキットの永続的な魅力の証だ。今からレースウイークが待ち切れない気分だよ!」

有名なテーブルマウンテンを望む南アフリカ・ケープタウンでの1戦も、2019年以来の復帰を果たす
最終戦アジア・ラウンドの開催地や、EuroRX1のカレンダーも、追ってアナウンスされる


■WorldRX世界ラリークロス選手権2023年カレンダー






















































ラウンド開催日開催地
Rd.05月4〜5日ハンガリー/ニーラド(EuroRX1/RX3)
Rd.16月17〜18日ノルウェー/ヘル
Rd.27月1〜2日スウェーデン/ホーリエス
Rd.37月22〜23日イギリス/リデンヒル
Rd.48月5〜6日ベルギー/メテ
Rd.58月26〜27日ポルトガル/モンタリグレ
Rd.69月9〜10日ドイツ/エステリング
Rd.7-810月21〜22日南アフリカ/ケープタウン
Rd.9-1011月25〜26日アジア/TBA

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