世界で羨望の的となる井上尚弥 元米五輪戦士が語った“怪物”への憧れ「俺にはイノウエを狂わせるパワーがある」

東京五輪にも出場した実績を持つキャリントン（左）。そんなトップアマが井上（右）への憧れを語った。(C)Getty Images

　いまだ敵なしの快進撃を続ける井上尚弥（大橋）。「怪物」の異名を世界に轟かせる偉才は、世界中の猛者たちにとって羨望の的であり、否が応でも意識をさせられる強敵でもある。

　スーパーバンタム級での初陣となった今年7月のスティーブン・フルトン（米国）との2団体統一戦に8回TKOで勝利。「難攻不落」と恐れられた絶対王者を圧倒して打ち破り、ワールドワイドとなっていた声価をより確固たるものにした。

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　来る12月26日には、マーロン・タパレス（フィリピン）との4団体統一戦が控えている。ここで井上が勝利すれば、2階級での4団体統一王者となる。これはテレンス・クロフォード（米国）以外に達成者がいない歴史的な快挙だ。

　負け知らずでスターダムをのし上がり続ける井上への憧れを口にするファイターは少なくない。東京五輪の米国代表戦士だったブルース・キャリントン（米国）もそのうちの一人だ。

　現在、スーパーバンタムよりも1つ上のフェザー級を主戦場として9戦無敗（5KO）と実力を発揮する元トップアマファイターは、現地時間12月9日に米ボクシング専門YouTubeチャンネル『Tru School Sports』に出演。そこで「自分がベストだと信じているけど、みんなはイノウエがベストだと言う。俺はそういう誰もが最高だと認める相手と自分を試すのが好きなんだ」と対戦願望を打ち明けている。

　もっとも、不必要な挑発をする気はない。プロキャリアをスタートさせたばかりの26歳は、井上への敬意を示すとともに、自身の素直な想いを語っている。

「イノウエは今のボクシング界で最も偉大な選手の一人だ。間違いなく殿堂入りを果たす選手だよ。でも、俺にも自信はある。俺には彼を狂わせるだけのパワーがあると確信しているよ」

　果たして、キャリントンの望みが叶う日は来るか。すでに囁かれている井上のフェザー転級の可能性を考えても、タパレスとの決戦は興味深いものとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]