トッド、新PU案への懸念を表明。「F1は既存のマニュファクチャラーを尊重すべき」

2017年12月14日(木)15時49分 AUTOSPORT web

 新たにFIA会長に再選されたジャン・トッドは、現在のF1のハイテクなハイブリッドエンジンを気に入っているわけではないと述べている。


「エンジンについてどう思うのかと尋ねられたら、それは興味深いひとつの課題であるということだ。(しかし)複雑すぎると考えている」とトッドは語り、以下のように続けた。


「費用もかかりすぎる。しかし新世代のエンジンは今のエンジンから進化することになるだろう。それに向けた、非常に優れた最初のステップではないだろうか」


 しかしながらトッドは、2021年以降に新たなマニュファクチャラーを誘致するためだけに、ルールを大幅に変更することには反対だと言う。


「エンジンに関しては、完全に新規の開発を始めることには反対だ。今のエンジンについて理解してきたことを活かすべきだ。今の状況を鑑みて、将来に向けてエンジンをどのように進化させるのが最善かを考えることが重要だ」


 F1の新オーナーは、エンジンの仕様変更に関する計画を立てており、標準化したパーツを増やし、簡易で安価なエンジンを作るというアイデアを持っている。しかしトッドは、このやり方は既存のマニュファクチャラーに対して不公平になる可能性があると語る。


 F1は「これまでにマニュファクチャラーが行ってきた投資を尊重すること」によってのみ前進できるのだとトッドは主張する。


「多額の投資を行ってきた現実のマニュファクチャラーが、新世代のエンジンにつぎ込んでいる投資に見合うものを得られるようにするべきだ」


「現在関与している既存のサプライヤーを軽んじ、これから参入するかもしれないサプライヤーの言うことに(偏って)耳を傾けるのは不公平だと感じている」


 パリで行われたFIA総会での会長戦で、71歳のトッドには対立候補がいなかった。それによりトッドの指揮のもとFIAが目指してきた方向性が確証を得たのだと、彼は語った。


 3期連続でFIA会長に選ばれたことは信頼の結果だとトッドは考えており、放送局RTBFに以下のように述べている。


「FIAのコミュニティは私という候補者に満足しており、続投を求めたのだ」


「最初は、彼らは私がこれまでのキャリアのなかでやってきたことを認めていた。そして今、信頼を獲得できたのだ」


「長い年月をかけて我々は互いを知るようになり、ともに仕事をし、話し合い、意思の疎通を図ってきた。今日、我々は団結したコミュニティを得ることができた」


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