メジャー2勝・笹生優花が4回目のジュニアイベントを開催 強く伝えた「ゴルフの楽しさ」
2024年12月15日(日)12時30分 ALBA Net
笹生優花のジュニアイベントが開催された(提供:大会事務局)
今年6月の海外女子メジャー「全米女子オープン」で2021年に続く大会2勝目を挙げた笹生優花が、第4回目となるジュニアイベント「YUKA MEET & GREET」を飯能ゴルフクラブ(埼玉県)で開催した。
このイベントは、「海外でプレーするために経験してきたことをジュニアゴルファーたちに伝えて、さらなる成長をしてもらいたい」という笹生の思いから、2022年に始まったもの。今回は中学生を対象に実施され、10月に行われた小学生対象のイベントに続く開催となった。
午前9時から始まったイベントは、笹生のドライビングレンジでのデモンストレーションからスタート。「ウォームアップはウェッジから」とアプローチショットを披露すると、集まったジュニアゴルファーたちは早速そのショットに釘付け。笹生が「何か質問があったら何でも聞いてね」と呼びかけると、ショートゲームのミス修正法や試合前のルーティンなどについて、次々と質問が飛び交った。笹生は丁寧に答えつつ、ユーモアも交えて場を和ませ、序盤からイベントは大いに盛り上がった。
続くレッスンでは、ジュニアゴルファー一人ひとりのスイングをチェックし、修正ポイントを具体的にアドバイス。アドレス時の「2つのライン。ボールの線と体の線」と基本的なアライメントの重要性を中心に指導し、練習への取り組み方を伝えた。ジュニアたちはアドバイスを即座に実践し、真剣な表情で取り組んでいた。
イベントへの想いについて笹生は、「みんなと一緒にゴルフを楽しむことを第一に考えています。レッスンをして、一緒に練習場で打って、質問に答えて。それでみんなに結果が出たら私もうれしい。『上手になりたい』という目的につながってほしい」と語る。寒さが厳しい中でも、ジュニアたちに「陽の当たる場所にいようね」と声をかけたり、カイロを配るなど、細やかな気遣いを見せていた。
笹生が最も伝えたいのは「ゴルフの楽しさ」。自身のジュニア時代について、「プロを目指す夢はあったけれど、毎日『夢に向かって頑張ろう』と意気込むというより、『きょうもゴルフに行きたい』という気持ちで続けていました。楽しいから続けて、上手になりたいから頑張っていた」。そう語る姿から、“ゴルフ愛”が伝わってくる。
イベントは午前9時から午後4時頃まで続いたが、最後は練習グリーンで予定外のパッティングレッスンが行われるなど、名残惜しさが漂う場面も。「まだ話したい子もいたかもしれませんが、また今度来ていただいて。まだ話したいという気持ちがあると、私もうれしい」と笑顔を見せる。「(教えてから)アジャストするスピードも早いですし、(ジュニアのレベルが)すごいなって思います。見ていて楽しいです」と満足げに振り返った。
今後については、「内容は少しずつ変わるかもしれないけれど、できる限り続けていきたい」とイベント継続への意欲を示した。笹生の活動がジュニアゴルファーたちの夢を広げて、力強く後押しすることは間違いない。YUKA MEET & GREET出身のプロゴルファー誕生が待ち遠しい。(文・高木彩音)
■9ホールのラウンドプレー戦 結果(以下、各部門優勝者)
中学1、2年生男子の部・岡安悠稀(星が丘中1年)
中学1年生女子の部・稲葉晴(富勢中1年)
中学2、3年生女子の部・岡村侑実(日章学園中2年)
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