X・アロンソ氏、クラシコを振り返る…モウリーニョ監督のメッシ対策とは?

2017年12月15日(金)9時45分 サッカーキング

2011年のコパ・デル・レイ決勝でメッシ(右)とマッチアップするシャビ・アロンソ氏(左) [写真]=Getty Images

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 昨シーズン限りで現役を引退した元スペイン代表MFシャビ・アロンソ氏が、レアル・マドリード在籍時代を振り返り、バルセロナとの伝統の一戦“エル・クラシコ”について語った。

 2009年夏にリヴァプールからレアル・マドリードに移籍したX・アロンソ氏。加入当時はジョゼップ・グアルディオラ監督率いるバルセロナが絶頂期を迎えており、レアル・マドリードは辛酸を嘗めさせられ続けていた。とりわけ、ジョゼ・モウリーニョ監督が就任した2010−11シーズンは、カンプ・ノウで行われたシーズン前半での対戦で0−5と完敗。世紀の失態を演じてしまった。

 だが、やられっ放しだったレアル・マドリードは、ここから見違えたかのように奮起する。サンティアゴ・ベルナベウで行われた同シーズン後半の対戦では1−1のドローを演じ、直接対決の連敗を5試合でストップ。以来、2013年夏にモウリーニョ監督が退任するまでの公式戦の対戦では、5勝5分け5敗とがっぷり四つの勝負を演じた。

 中でも、延長戦の末に1−0と勝利を収めた2010−11シーズンのコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)決勝を「格別だった」と胸を張ったX・アロンソ氏は、バルセロナと互角に戦えるようになった経緯を説明した。

「あの有名なカンプ・ノウでの大敗(上記の2010−11シーズン前半戦)により、自分たちは多くの点で変更を行ったんだ。当時のレアル・マドリードは、バルセロナと渡り合うだけのレベルになかった。それでも徐々に力を付けて、翌シーズンは彼らに対抗できると実感するまでに至った。以前までとは違って、プレーをかなり優位に進められるようになった。また、ボールを支配できていなかったとしても、試合をコントロールできていた。例えば、相手のCKが自分たちのチャンスになるという感覚があった。カウンターから一気にゴールを狙えたからね。いかなる試合であっても、わずか4本のパスで決められるという自信があったよ」

 X・アロンソ氏はまた“クラシコ”で互角の勝負を演じられるようになった最大の要因として、バルセロナのエースであるアルゼンチン代表FWリオネル・メッシへの対応策を掴んだことを挙げた。

「あの当時、メッシにかなりやられていた。だから、モウリーニョ監督やセルヒオ・ラモスと何度も集まって、皆で考えたんだ。どのようにメッシにやられているか分析し、どうすれば彼を止められるのか熟考した。そして、メッシとその後方に位置するシャビの2人によって、問題が引き起こされていることが分かったんだ」

「ボールを持ったシャビに自分が付くと、その背後にメッシが入ってくる。するとセルヒオ(ラモス)がマークに行かなければならなくなっていた。だから、自分がシャビの誘いに乗らずに、メッシをひたすらマークするようにしたよ。そうしたら、セルヒオは自分のポジションを外れる必要がなくなった。この戦略を実行するようになってから、メッシをうまくコントロールできるようになり、“クラシコ”は互角の戦いとなった」

 X・アロンソ氏が明かしたメッシ対策は、意外に単純だったとも言えるだろう。レアル・マドリードは今月16日のグレミオとのFIFAクラブワールドカップ UAE 決勝を終えると、23日にはリーガ・エスパニョーラ第17節の“エル・クラシコ”を迎える。時代は移り変わっても、バルセロナを倒すためにはメッシを封じることが絶対条件となるだけに、どのような戦術で臨むのか注目したい。

文=北村敦

サッカーキング

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