クラシコム代表に聞く。人間の弱さを乗り越える“言葉づくり”が経営者の仕事

2024年4月24日(水)6時0分 ダイヤモンドオンライン

クラシコム代表に聞く。人間の弱さを乗り越える“言葉づくり”が経営者の仕事

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理念経営のキーパーソンたちとの対談シリーズ「理念経営の実践者たち」もいよいよ第10弾となる。今回お話しいただいたのは、北欧雑貨などのECサイト「北欧、暮らしの道具店」を手がけるクラシコム代表取締役の青木耕平さん。ECサイトのみならず、オリジナル商品の企画開発、暮らし関連コンテンツの配信、タイアップ広告など、多岐にわたる事業を展開しているクラシコムの根底には「フィットする暮らし、つくろう。」というミッションがある。『理念経営2.0』著者である佐宗邦威さんは、書籍の構想段階から青木さんに独自インタビューをし、クラシコムの理念経営に衝撃を受けていたという。それから5年が経過した先日、同社が理念体系を刷新したばかりのタイミングでお二人の対談が再び実現した。今回のテーマは「理念がなぜミドルマネジメントを幸せにするか」について(第4回/全5回 構成:フェリックス清香 撮影:疋田千里)。

理念はマネジメントの道具である

佐宗邦威(以下、佐宗) クラシコムでは、企業の理念をどんなかたちで社員の皆さんに伝えているんですか?

青木耕平(以下、青木) 今は総勢90人くらいになったのですが、直接みんなに語りかけたのは、実は2023年末が初めてだったんです。

佐宗 えっ! 意外ですね。

青木 以前から文章としては公開していたんですけれどね。というのは、理念ってどちらかというと、意思決定やマネジメントの道具だと思っているからです。

たとえば上司から部下に何かフィードバックをしなければいけないときに、何を根拠にどういうロジックでフィードバックするかがはっきりしていないと、それは単なる主観になってしまいます。「それを回避する道具が理念である」というのが僕の基本的な考えなので、わざわざ僕からみんなにお説教みたいにくどくど言う必要はないと思ってきたんですよね。マネジメントを通じて理念が実現されていれば十分だから、わざわざみんなが言葉を覚える必要はないよね、と。

ただ、前回の記事でもお伝えしたとおり、上場企業になったことに伴って「ポリシー」を追加したので、これはちゃんと口頭で話をしておきたいなと思ったんです。

青木耕平(あおき・こうへい)

1972年、東京都生まれ。株式会社クラシコム代表取締役。2006年、実妹である佐藤友子氏と株式会社クラシコム共同創業。2007年、賃貸不動産のためのインターネットオークションサイトをリリースするが、1年ほどで撤退。同年秋より北欧雑貨専門のECサイト「北欧、暮らしの道具店」を開業。現在は北欧のみならず、さまざまな国の雑貨・アパレルのEC販売を行うほか、オリジナル商品の企画・開発、広告企画・販売など、多岐にわたるライフスタイル事業を展開中。


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