楽天・今江敏晃前監督が交流戦Vで見せたニコニコ笑顔をまたどこかで見たい…担当記者が選ぶ2024AWORD
2024年12月18日(水)11時35分 スポーツ報知
楽天の今江敏晃・前監督
まさか1年とは…。楽天の今江敏晃前監督(41)が今季限りで契約解除されたことはファンにとっても衝撃だったに違いない。
昨オフ、40歳の若さで監督に就任し、先発の則本をクローザーに、藤平を中継ぎにと、大胆な配置転換を行った。則本は32セーブで最多セーブのタイトルを獲得。藤平は47試合で20ホールド、防御率1・75と活躍し、侍ジャパンにも選ばれるなどブレイクした。
今江さんが楽天に残した功績はいろいろあるが、なによりも球団創設20周年の節目に交流戦を優勝に導いたことは印象深い。
交流戦最終戦の6月16日広島戦(楽天モバイル)で勝利してから約40分後。2位・ソフトバンクが敗れてVが決定した。拍手で出迎える報道陣の前に姿を現した今江さんの感情の爆発っぷりは、今季一番だった。
「やっと笑える!」
自らが浮足立つのを防ぐため、優勝が近づいてもなるべく表情を変えまいと気持ちを押し殺し続けてきただけに、リアクションも大きかった。
その後はシーズン中盤までCS争いに食らいついた。9月18日・ロッテ戦(同)で64日ぶりに3位に浮上したが、以降3勝11敗1分けと大失速。3年連続4位に終わった今季を「やりたいことはある程度自分の中ではできました。ただ、その中でこうしておけば良かったとか、勝負に出てみてこうだったとかたくさんあった。学びの多い一年だった」と振り返っていた。
10月9日の今季最終戦・西武戦(同)後にはファンの前で「来シーズン、この楽天モバイルパークでクライマックスシリーズを皆さんとともに戦いたいと思っています」と誓ったが、2日後の11日に球団から契約解除が発表された。
今江さんの監督生活は志半ばで終わってしまった。イーグルスのユニホームを着たあのニコニコ笑顔の今江さんを見られないことは寂しいが、またどこかの球場で会えると信じている。