菅野 オリオールズ入団会見 世界一への思い熱く...巨人と同じチームカラーに「縁を感じた」
2024年12月21日(土)2時33分 スポーツニッポン
巨人から海外フリーエージェント(FA)権を行使し、オリオールズと年俸1300万ドル(約20億円)の1年契約で合意した菅野智之投手(35)が19日(日本時間20日)、オンライン入団会見に臨んだ。決め手は球団の熱意と、自身の世界一への思い。最激戦ア・リーグ東地区で2年連続ポストシーズン(PS)進出中と勢いに乗るオ軍で、オールドルーキーの新たな夢が幕を開ける。
菅野は自主トレ拠点のハワイからオンラインをつなぎ、新天地にオリオールズを選んだ理由を明かした。
「プレーオフ、ワールドシリーズを勝ちたいというメッセージが伝わってきた。一番熱意を感じた。純粋にそこで投げてみたいという気持ちで決断した」
巨人では通算136勝、2度の沢村賞、3度のMVPなどで5度のリーグ優勝に貢献した一方、日本一を味わったことはなかった。ヤンキース、レッドソックスなど伝統球団が集まるア・リーグ東地区で2年連続PS進出中。「素晴らしい捕手。バッテリーを組むのが凄く楽しみ」と対面を心待ちにする2年連続球宴出場中の26歳捕手ラッチマン、23年新人王の23歳遊撃手ヘンダーソンら若手有望株が多く、世界一を目指す球団として“最適”と判断した。
16日(日本時間17日)にはボルティモアを訪れ、レンガと鉄骨を組み合わせた外観が印象的な本拠地オリオールパークにも足を運んだ。「中には入れてないけど、外からは見ることができた。凄く雰囲気のある球場」。現地の人気レストラン「チャールストン」では地元の食材に舌鼓を打ち、「夏にソフトシェルクラブ(殻ごと食べられる脱皮直後のワタリガニ)が凄くおいしいということで、今から楽しみ」と生活面にも不安はない。
巨人と同じチームカラーに「縁を感じた」と「オレンジ色の鳥のマークが入ったネクタイ」で登場。09年に同じオ軍でメジャーキャリアをスタートさせた巨人の先輩、上原浩治氏からは「分かんないことがあったら聞いてね」と激励され、伯父で巨人前監督の原辰徳氏とも連絡を取り「頑張ってこいよと背中を押してもらえた。成長した姿を見せたい」と誓った。「日本では日本一になれなかったので、ワールドチャンピオンになれるようにやっていきたい」。35歳の新たな旅が始まる。(杉浦大介通信員)
≪米メディアから朗希の質問も「しゃべったこともないので」≫菅野のオンライン会見では、ロッテからポスティングシステムでメジャー移籍を目指す佐々木について米メディアから質問が飛び「いや、しゃべったこともないので全く分からないです」と答えるにとどめた。菅野と佐々木は22年3月18日のオープン戦で1度投げ合ったことがあるだけで、公式戦では一度も先発対決がない。
≪オリオールズ WS優勝オッズ上位の5位タイ≫スポーツ専門局の「ESPN BET」は来季のワールドシリーズ(WS)優勝オッズを発表しており、トップは今季4年ぶりに世界一に輝いた大谷、山本擁するドジャースの4.75倍。千賀が所属するメッツ、ブレーブスの8.5倍が2位タイで続く。菅野が移籍したオリオールズも5位タイの13倍と上位で、来季も躍進が期待されている。