なぜ、大谷翔平獲得を見送った? “常勝軍団”ブレーブスGMが告白「自分の組織にとって最善のことをしなければ」

2023年12月22日(金)17時0分 ココカラネクスト

球界屈指のタレントである大谷の獲得を見送ったブレーブス。その理由を球団幹部が赤裸々に語っている。(C)Getty Images

 この冬にエンゼルスからフリーエージェント(FA)となり、ドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円)の契約を締結した大谷翔平。現球界で「唯一無二」の二刀流を続ける天才の去就は、世界的な話題となった。

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 去る11月2日にFA選手として正式に公示されて以来、「6億ドル(約873億4000万円)に達する可能性がある」と言われた大谷の争奪戦は熾烈を極めた。最終的にドジャースがプロスポーツ史上最高額を提示して射止めたわけだが、多くの球団が二刀流スターの獲得を検討したのは間違いない。

 名門ブレーブスも交渉期間中にメディアを賑わせた球団の一つだった。4度のワールドシリーズ制覇を経験している常勝軍団は、「ヒリヒリした9月を過ごしたい」と公言してきた大谷にとって“理にかなった”球団でもあった。

 しかし、契約実現には至らなかった。なぜ、彼らは争奪戦から離脱をしたのか。米メディア『The Athletic』の取材に応じたアレックス・アンソポロスGMは、「オオタニは素晴らしい選手であり、ドジャースが素晴らしい組織であることは明らかだ」と強調。そのうえで「いつも聞かれるんだ。他のチームがやっていることを追うのか?って。いや、それはできない。自分の組織にとって最善のことをしなければならない」と続けた。

 さらに「誰もが7億ドルに驚いていたが、現在の価値を考えれば、予想の範囲内と言えるところに収まったと思う。間違いなく彼はこれまでプレーした選手の中で最高の選手の一人であり、最も大きな契約を得るべきだからね」と大谷を称えるアンソポロスGMだが、ブレーブスの台所事情にも言及している。

「私自身は彼の契約に強い意見は持っていないよ。ただ、ぜいたく税の壁があったんだ。我々のチームをよく見てほしい。チーム年俸は球界トップ10に入っていて、すでにかなり高額な年俸を稼ぐ選手もいる。そのなかで我々はそれを細かく分散させるように設定している。それが彼ら全員と契約したときに下した決断だったんだ」

 獲得球団には、ぜいたく税対策として後払いを申し出ていたという大谷。実際、ドジャースとは史上最高の割合になる97%の後払い契約を締結している。しかし、すでに複数選手と長期契約を締結しているブレーブスは、ペイロールに柔軟性をもたらせる自軍の選手たちとの契約を再優先に考えたようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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