2022鈴鹿8耐で重傷負ったジノ・レイ復活。ホンダ車にスイッチのWójcik Racing TeamからEWCに参戦

　FIM世界耐久選手権（EWC）の2クラスに参戦しているWójcik Racing Teamは、12月中旬から2024年のライダーラインアップを1日ごとに発表。12月22日には全ライダーがお披露目されたが、最後に2022年の鈴鹿8耐で重傷を負いリハビリを続けていたジノ・レイ（ジーノ・リア）が同チームから復帰することが明かされた。

　Wójcik Racing TeamはEWCのFormulaEWCクラスとSuperstockクラスに#77と#777の2台体制で参戦している実力のあるチームだ。これまではヤマハYZF-R1を使用していたが、11月には2024年からホンダCBR1000RR-Rにスイッチすることを明かしていた。

　そんな同チームだが、12月中旬からライダーラインアップを1日1名ずつ発表。まずEWCクラスの#77はカミル・クレミエン、ジュランド・クシュミエルチク、アルトゥール・ヴィエレブスキのトリオとなることがわかった。そして、SSTクラスの#777も徐々に明らかとなっていき、ケビン・マンフレディ、ダニー・ウェブ、シェリダン・モライスの3人が決まったと思われた翌日に4人目のライダーとしてジノ・レイが起用されることが明らかとなった。

　レイは、F.C.C. TSR Honda Franceから参戦していた2022年の鈴鹿8耐の計時予選前に行われた8耐フリープラクティス中に、最終セクターの日立Astemoシケインで転倒を喫し大怪我を負った。ドクターヘリで四日市市内にある三重県立総合医療センターの病院に搬送され、意識不明の重体と伝えられ、約1カ月を日本の病院で過ごした。

　なんとか車椅子や歩行器で移動できるまで回復した9月には母国のイギリスに戻り、そこからリハビリを開始。1年以上かけてバイクに乗れるまでに復活した。そして2023年のEWC第1戦ル・マン24時間では、レース前にパレードを行い、ファンの前に姿を現した。

　そして今回、2024年から古巣のWójcik Racing Teamに加入してEWCを戦うことが決まった。彼の復帰を待ち望んでいたファンは多いはずだ。来年も多くの日本チームが出場するEWCだが、その他のチームにも注目が集まりそうだ。