2021年にPU変更するマクラーレンF1「開発制限下でも『MCL35M』はほとんどニューマシン」

2020年12月27日(日)8時16分 AUTOSPORT web

 マクラーレンのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・キーは、2021年には開発が制限されるものの、チームは2020年型マシンが抱えていた弱点に対処できると確信している。


 F1のレギュレーションは、コスト制限のため2021年には2020年シーズンのシャシーを基本的に引き継ぐことを義務付けており、トークンシステムを用いて開発の管理と制限が行われる。


 どのチームにも2トークンが割り当てられ、それを使ってどのエリアを開発するかを選ぶ。しかしマクラーレンの場合、2021年にはパワーユニットをルノーからメルセデスに変更するため、その適合のためにトークンを使用することになる。


 マクラーレンは、2021年にほぼ完全に新しいマシンで戦うことになるとキーは言う。


「我々にとっては珍しいことだが、来年にかけては大きな変更がある。新たなパワーユニットのことだ」とキーは語った。「2020年のシャシーを、そのまま持ち越すことはできない」


「多くの再設計を行わなければならない。特に冷却や電子系など、マシンの様々なシステムにおいてだ」


「シャシーが変わり、ギヤボックスも変わり、もちろんエンジンも変わる。つまりMCL35Mは我々にとって全く新しいマシンのようなものだ」

2020年F1第17戦アブダビGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 開発に制限がかかる中で、ルノーからメルセデスへのパワーユニット変更を行うことになったため、マクラーレンは新パーツ投入を2020年に繰り上げて行った。キーによれば、その判断が今年のチームのパフォーマンスに寄与したという。


「2021年の開発トークンをメルセデスエンジンの搭載に使わなければならず、それが今シーズンの開発アプローチに変更をもたらした」とキーは説明した。


「しかし最終的な結果として、2020年は通常なら見られなかっただろうパフォーマンスの向上が少しばかり見られた。そしてこれまで収集してきたすべての情報を基に、これらの領域にさらなる開発を行う余地がある」


 2021年シーズン、マクラーレンのエンジニアリング部門はレギュレーションの厳しい制約下で活動していくことになる。それでもキーは、MCL35の弱点を解決するという点においては、前進が可能だと考えている。


「今年の中団のバトルは熾烈な接戦だった」とキーは語った。


「サーキット、タイヤ、天候のコンディション、そして当然ながらマシン開発による変化はあった。だが、0.1秒や、さらには0.05秒の差が違いを生む状況だった」


「ライバルたちが我々より優れている領域については特定できており、我々のマシンの弱点もはっきりした」


「特にシーズン後半の一部のトラックやコンディションでは、我々の強みを発揮することができなかった。2021年に、レギュレーションの範囲内でこうした弱点に対処する余地は十分にあると考えている」


「もちろん完全に白紙から始めるなら、さらに多くのことができるが、我々が改善すべき領域はマシンの基本的な構造とは関係のないところなのだ」

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