シネマカフェライターが選ぶ2024年映画期待作を発表

2024年1月1日(月)16時0分 シネマカフェ

シネマカフェライターが選ぶ2024年映画期待作を発表

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2024年も数々の作品が公開・配信を控えているなか、最も期待している作品をシネマカフェライター12名が発表します。



🎬『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』🎬
牧口じゅん

2024年に期待しているのは『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』。前作『モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由』では、女性の勇ましさや狂気的な部分を表現していたマイウェン監督が、脚本・主演も務めつつ、女性作家の視点でいったいどんな愛人像を描いているのかが楽しみ。

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🎬『밀수/密輸(原題)』🎬
上原礼子

韓国ドラマの中心は女性たちなのに、数百万人を動員するような映画となると難しいのか…と内心嘆いていたところ、我らがキム・ヘスとヨム・ジョンアがやってくれた。1970年代、生活のため密輸ビジネスに加担する海女たちが海を舞台に大暴れする「あまちゃん」meetsクライム・アクション!?  30年にわたり第一線いて青龍映画賞のMCを務め上げたキム・ヘス、『人生は、美しい』と歌い踊ったヨム・ジョンアの存在は私たちにも力になる。「Sweet Home」のコ・ミンシも頼もしい。監督はエンタメ大作の達人リュ・スンワン、「ムービング」で魅力倍増のチョ・インソン、芸達者なパク・ジョンミンにも期待しかない。

※日本公開未定


🎬『オッペンハイマー』🎬
冨永由紀

この映画だけは特に、日本の劇場で見たいと思い、その機会を待ち望んでいた。ネット上で断片的に公開されている本編映像を見て、戦争中に遠隔で空襲を目撃した人の幼い記憶の話を思い出した。炎で赤く染まった遠くの空が綺麗で見とれていたという。マンハッタン計画の核実験成功シーンでも、関係者たちは砂漠の遠くで燃え上がる炎にただ見とれている。遅れてやって来た爆風と衝撃波にも歓声を上げる。そこに至る過程、そこから始まった悪夢がどう描かれるのか。2023年、世界各地で記録的なヒット作となったのはなぜか。それを確かめたい。

>>『オッペンハイマー』あらすじ&キャストはこちらから


🎬『瞳をとじて』🎬
セメントTHING

ビクトル・エリセの31年ぶりの新作長編が公開されるなんて、やっぱり信じられない。私が映画を観始めた頃、エリセはすでにその評価を確立した「寡作な巨匠」だった。短編や中編の新作は時おり公開されてはいたけれど、長編を撮る気配は一向になく……いまだに狐につままれたような気分だ。あの名作『ミツバチのささやき』のアナ・トレントも出演しているとなれば、なおさらである。海外での絶賛評は漏れ伝わってはきているが、あえて事前情報なしで観に行ってみたい。映画史の重要な一幕に立ち会うような心地で、いまから緊張している。

>>『瞳をとじて』あらすじ&キャストはこちらから


🎬『ザ・ガーディアン 守護者』🎬
西森路代

日本公開が決まっているかわからないもので言うと、チョン・ウソン&ファン・ジョンミン主演の『ソウルの春』が、ポリティカル・ノワールなので見たいところです。ほかにも『ガール・コップス』のラ・ミラン主演の『市民ドクヒ』も気になります。その前に『ハント』でイ・ジョンジェと共に主演したチョン・ウソンの初監督作の『ザ・ガーディアン 守護者』が日本でも1月に公開になるので、それをまずは楽しみにしたいと思っています。また、マ・ドンソクの『犯罪都市 NO WAY OUT』も2月に公開ですし、2024年も韓国映画から目が離せないですね。

>>『ザ・ガーディアン 守護者』あらすじ&キャストはこちらから

🎬『デューン 砂の惑星PART2』🎬
赤山恭子

2023年、とある空港でばったり遭遇したフローレンス・ピュー。「え!?」と二度見した後に耳をすまし、あのハスキー声で間違いないと確信。話しかけたいファン心をグッと押し込め、そわそわと来年の待機作をその場で検索したワタクシ。エレーナが大好きなので『Thunderbolts(原題)』にも期待しつつ、とにかく『1』で魅せられた『デューン 砂の惑星 PART2』に登場ということで!粒子まで感じた壮大な砂の世界で、どんな王女像をさらしてくれるのか。『若草物語』以来のティモシーとの共演にもワクワク募ってます。

>>『デューン 砂の惑星PART2』あらすじ&キャストはこちらから


🎬『猿の惑星 キングダム』🎬
人間食べ食べカエル

この作品を選んだのは、監督がウェス・ボールだから。それに尽きます。短編『RUIN』から、一気に知名度を上げた傑作シリーズ『メイズ・ランナー』まで、どの作品でも彼の描くポスト・アポカリプスな世界のビジュアルは最高です。今回も予告の時点で、植物に覆われたビル群や朽ちた巨大な船に天体望遠鏡など、印象的な廃墟映像がいくつも。彼の作り上げた世界がまた見られると思うと楽しみです。『マウスガード』が頓挫したのは惜しいけど、今回に続いて実写版の『ゼルダの伝説』の監督に就任するなど、再び活躍の場が増えて嬉しいですね。

>>『猿の惑星 キングダム』あらすじ&キャストはこちらから


🎬『Joker: Folie a Deux(原題)』🎬
渡邉ひかる

傑作は1本の映画としてそっとしておくのが吉だが、これは非常に楽しみ。厄介で面倒臭いジョーカーのその後を知りたいし、ハーレイ・クイン=レディー・ガガにも期待しかない。2人で堕ちていくのかな? 2人にとっては堕ちることが昇ることにもなるのかな? ミュージカル要素が含まれるという噂も気になる。本当だとしたら、ガガはガガだし、ホアキンは『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』のホアキンでもあるので絶対に最高。

※日本公開未定


© APOLLO

🎬『ボーはおそれている』🎬
黒豆直樹

“オデッセイ・スリラー”と謳っているけど、予告編を見る限りコメディでしょ! いや『ミッドサマー』だって、見ようによってはコメディだし…。っていうか何だ、オデッセイ・スリラーって! 過去2作(『ヘレディタリー/継承』、『ミッドサマー』)のメインビジュは泣き叫んでる顔のアップなのに、今回はホアキンの「まいったなぁ…」って顔なのね。観終わった瞬間、どんな感情に包まれるのか…?期待しかない!

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🎬『インサイド・ヘッド2』🎬
鴇田崇

およそシリーズもの続編の場合、前作とは無縁の新たなキャラクターが出て来る展開は定石ではありますが、思春期を迎えちょっぴり大人になった少女ライリーの頭の中に新たな感情<シンパイ>が現れるなんて、なんと素晴らしすぎるアイデア!しかも新たな感情はそれだけではないという、非常に現代的なテーマを描ける条件が揃い、ティーザー予告編を観ている限りでも傑作の予感がします。2024年夏の全国公開が待ち切れない!

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🎬『青春18×2 君へと続く道』🎬
新田理恵

台湾の風景×初恋の記憶ってなんだか親和性が高い要素ですよね。加えて清原果耶とグレッグ・ハンの共演という、この2点だけでもう非常に楽しみ。ドラマ「時をかける愛」(原題『想見你』)のヒットによりアジア中で大人気のグレッグ・ハン。先日、台湾取材で一緒になった韓国の某映画誌の編集さんが、今年一番売れた誌面が彼を表紙にした号だと言っていたほどなのですが、日本での認知はまだ限定的。公開時には彼の魅力をいろんなところで叫びたいです。(敬称略)

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🎬『哀れなるものたち』🎬
内田涼

取材のため、一足先に試写にて鑑賞。エマ・ストーン演じる命を絶った女性が、自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生。「見た目は大人、頭脳は子ども」という“逆コナン”状態のヒロインが、その純粋無垢な視点で、混沌とした世界を旅する姿を通して、「人間が人間たるゆえん」を問いかける奇想天外な冒険譚だ。センシティブな描写も多く、好き嫌い以前に「なんこれ?」と戸惑ってしまった前半から一転。ヒロインの知能・知覚が高まるにつれ、見る側の感性も研ぎ澄まされ、気づけば圧倒的な映画の魔法に魅入られてしまった。とにかく、ラストシーンがすごいです!

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